【工務店】人手不足の原因は高齢化と若者離れ!対策方法は?

【工務店】人手不足の原因は高齢化と若者離れ!対策方法は?

建設業・工務店での人手不足が止まりません。
このままでは、従業員の労働環境はより悪化し、それに比例するように人的エラーも起こりやすくなってしまうでしょう。
さらに、2024年4月には「労働時間の上限規制」が建設業に適用され、違反した企業には罰則を科せられてしまいます。

今回は、早急な対策が必要な人手不足について、その原因や対策について詳しく解説します。

【工務店】人手不足の原因は高齢化と若者離れ

【工務店】人手不足の原因は高齢化と若者離れ

年々深刻化する建設業・工務店における人手不足。
慢性的な人手不足は現場の進行を遅らせ、従業員の業務負担を大きくしてしまうことも。
建設業・工務店の人手不足の原因について解説します。

 高齢化と若者離れ

人手不足の原因はさまざですが、主に「高齢化」と「若者離れ」を挙げられます。

国土交通省が発表している全産業および建設業における年齢層の割合を示したグラフを見てみましょう。

建設産業の現状と課題 p.11「建設業就業者の高齢化の進行」 |国土交通省

【引用】建設産業の現状と課題 p.11「建設業就業者の高齢化の進行」 |国土交通省

全産業では55歳以上の割合が平成27年で29.2%となっていますが、建設業では平成15年ころから徐々に増え続け、平成27年で33.8%と全産業よりも4.6ポイント高くなっています。
一方で、29歳以下の若い人の割合は、全産業で18.2%となっているのに対し、建設業では10.8%と7.4ポイントも下回っています。

つまり、全産業よりも建設業は「55歳以上の割合が多く、29歳以下の割合が少ない」ことが明らかであり、「高齢化」と「若者離れ」が深刻化していることがわかります。

また、別のグラフを見ると、60歳以上で現役で働いている人材はおよそ78万人で、彼らのほとんどが10年後には引退を迎えます。

建設産業の現状と課題 p12「高齢者の大量離職の見通し(中長期的な担い手確保の必要性)」|国土交通省

【引用】建設産業の現状と課題 p12「高齢者の大量離職の見通し(中長期的な担い手確保の必要性)」|国土交通省

しかし、29歳以下の若者はおよそ36万人と半数以下で、抜けた高齢者層を担うことが難しくなっています。

つまり、建設業・工務店では「若者の人材確保・育成」が急務といえるでしょう。

 労働力の確保は難しい状況

慢性的な人手不足問題について「とにかく若者を雇えばいい」と安直に考えることはできません。労働力の確保自体が難しい状況に陥っているためです。

令和3年3月に「国土交通省不動産・建設経済局建設市場整備課」が発表したデータを見てみましょう。

建設労働需給調査結果 p2「6.今後の労働者の確保に関する見通し(8職種計)(原数値)」|国土交通省不動産・建設経済局建設市場整備課

【引用】建設労働需給調査結果 p2「6.今後の労働者の確保に関する見通し(8職種計)(原数値)」|国土交通省不動産・建設経済局建設市場整備課

国内での8職種の労働者確保についての難しさについて、令和3年4月〜5月時点で「容易」から「困難」までの段階に分けて、集計した表です。
「困難」または「やや困難」と答えた建設業者は、約2割にもおよびます。

8職種とは、型わく工(土木)、型わく工(建築)、左官、とび工、鉄筋工(土木)、鉄筋工(建築)、電工、配管工のことです。

上の表は単月の結果です。過去20年間以上の職人の人手不足についても見てみましょう。
以下のグラフは、8職種の労働者不足率を表しています。

建設労働需給調査結果 p7「建設技能労働者過不足率の推移(8職種計・全国)」|国土交通省不動産・建設経済局建設市場整備課

【引用】建設労働需給調査結果 p7「建設技能労働者過不足率の推移(8職種計・全国)」|国土交通省不動産・建設経済局建設市場整備課

平成17年ころまでは±1%前後を推移していましたが、平成23年までに大きな不足・過剰の波を超えた後、平成24年以降はずっと不足のままで推移しており、すでに約10年間も慢性的な人手不足が続いています。

建設業・工務店における人手不足対策

建設業・工務店における人手不足対策

これまで述べたように、建設業・工務店における人手不足は深刻な課題となっており、早急な対策を求められています。ここでは4つのポイントに注目して、人手不足対策について解説します。

 ①長時間労働の是正

特に若者から建設業が敬遠される理由のひとつに、「建設業は3K」というイメージを持たれている点があります。
3Kとは「きつい」「汚い」「危険」のことですが、特に「きつい」イメージを長時間労働の問題が助長しています。

ただでさえ人材不足が深刻化している昨今、「少ない人材で業務を進めていくためには長時間労働にならざるを得ない…」と思うかもしれません。
しかしながら、「労働時間の上限規制」が2024年4月から建設業に適用され、違反した企業には罰則を科せられることが決まっています。

「若い人材の確保」、「新たな法律への適応」という2つの側面からも、長時間労働を是正していく必要があるでしょう。

 ②週休二日制の導入

日本国内では、将来的に人口減少による人手不足を懸念されており、政府は「働き方改革」を通して「採用力の強化」や「従業員満足度の向上」の実現を目指しています。

link_建設業の働き方改革!2024年に向けて内容や注意点を解説

建設業の働き方改革!2024年に向けて内容や注意点を解説

建設業では多忙な業務を背景に、従業員が十分に休みを取れていないという傾向もあります。
週休二日制」を導入してワーク・ライフバランスを保っていく必要があるでしょう。

【工務店・住宅建設業向け】週休二日制を導入するには?現状と課題も解説

【工務店・住宅建設業向け】週休二日制を導入するには?現状と課題も解説

もちろん、週休二日制以外にも福利厚生を充実させることで、採用力の強化や従業員満足度の向上につなげることができるでしょう。

 ③ICTで業務効率化

さきほど触れた長時間労働の是正に欠かせない対策が、「ICTでの業務効率化」です。
ICTとは、「Information and Communication Technology(情報通信技術)」のことで、おおまかに言うとインターネットを使って情報をやり取りすることです。

建築業界のICT化!DXとの違いや注目されている理由

建築業界のICT化!DXとの違いや注目されている理由

ICTを活用することで、建設現場では「顧客の情報をいつでもどこでも見れる」「現場の進捗報告や打ち合わせを、外出先から行える」といった業務効率化につなげることができます。

これまで対面(オフライン)で行っていた業務を、オンラインに移すことで業務効率化を図ることができ、少ない人材・時間で業務を終わらせることができるでしょう。

【工務店】建設DXとは?必要性とおすすめのシステムを解説

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 ④キャリアアップシステムの導入

「キャリアアップシステム」とは、若手職人の技術を高める(育成する)ために設けられたシステムのことです。

これまで職人の技術は、会社や現場ごとで継承されてきたために、全体で統一して評価する場がありませんでした。
技術レベルの定義もあいまいで「高い技術を評価して、賃金を上げる」といった待遇の向上を行うことができませんでした。

そこで国土交通省は、「職人の技術レベルを明らかにし、技術に見合った賃金を受け取る」
「若者にキャリアップの道筋を示す」ためにキャリアアップシステムの導入に取り組んでいます。

職人は、キャアリアアップシステムで技術を認められると「キャリアアップカード」を交付され、それによって自分の技術レベルを証明し、適切な待遇を受けることができます。

導入した企業では、職人の技術レベルを客観的に把握することができ、工事現場で適切な人事配置を行うことができるでしょう。わざわざ周りの職人に聞いたり、自分の目で技術レベルを確かめる時間は要りません。

AnyONEで人手不足対策

AnyONE公式サイト

ICTによる業務効率化では、「AnyONE(エニワン)」を活用してはいかがでしょうか。
AnyONEは、「顧客管理」や「見積り作成」「営業進捗管理」「原価発注管理」「アフター管理」など、工務店のわずらわしい業務を効率的に行うためのツールです。

もともと工務店の声を反映して作られ、建設業に特化した機能を有すため、工務店のかゆいところにも手が届きます。
たとえば、「営業進捗管理」では見込み客の「住所や連絡先といった基本情報」から「営業担当者が行った営業アプローチの内容」まで、スマホ・パソコンからいつでも確認することができます。

こういった工務店に役立つ機能が多くそろったAnyONEは、全国で2,700社以上に導入されており、継続率は94.6%を誇ります。
工務店で実際にどのような使い方をされているか知りたい方は、AnyONEの導入により2人分の人件費を削減した工務店の事例をご覧ください。

テレビCMで話題!工務店業務効率化システムAnyONE

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業界No.1 工務店向け業務効率化システム『AnyONE』とは?

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まとめ

AnyONEで人手不足対策

人手不足著しい建設業や工務店では、ICTを活用した対策が急務であることが明らかになりました。
業務効率化できるICTはさまざまなサービスが登場しているため、自社の状況に合うものを選ぶことが大切です。

下記では、各サービスの機能を比較できるページを用意しました。検討時に参考にしてはいかがでしょうか。

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