【2026年最新】下請法改正で工務店はどう変わる?手形廃止・新法への実務対策
業務効率化を目指す企業とって業務改善は必要不可欠なものです。一方で、そのことはわかっていても、業務改善のためになにをすればいいかわからない人もいるでしょう。この記事では、業務改善の概要から具体的な手順、業務改善に活用できる便利なツールについて解説します。業界改善に取り組むことで、売上アップも期待できるでしょう。業務改善について知りたい建築業界の担当者は参考にしてください。
INDEX
業務改善とは、普段の業務に取り組む中で発生するムダを排除し、効率よく商品やサービスを生み出せる環境を整備することです。業務改善の実施は、業務効率化にもつながります。
業務改善と同じ意味で捉えられがちな言葉に「経費削減」がありますが、両者は異なるものです。
経費削減は、コストのみが改善の対象となっています。例えば、自社の電気代を削減するために、こまめに電源を切る、費用の安い通信会社と契約するといった形です。経費削減は、具体的な取り組み方法が明確になっていることが多く、採用する取り組みを選択すれば、あとは実行するのみで、ほぼ100%実現できます。
一方で業務改善は、コストだけでなくヒトやモノなど企業が抱える資源すべてが対象となります。業務を改善するための課題を明確にしたうえで、どのような対策ができるのか一から検討しなければなりません。
また、コスト削減は企業によって同じ取り組みを採用するケースもありますが、業務改善は取り組み内容が同じになることはほぼないと考えられます。
なぜ今、建設業界でこれほどまでに業務改善が重要視されているのでしょうか。その背景には、避けて通ることのできない3つの大きな要因が存在します。
これらの課題を理解することが、業務改善への第一歩となります。
建設業界では、かねてより人手不足が深刻な課題となっています。特に若手の入職者が少なく、就業者の高齢化が著しく進行しているのが現状です。国土交通省のデータによると、建設業就業者の中で55歳以上が約37%を占める一方、29歳以下はわずか12%に留まっています。このままでは、ベテラン層が持つ貴重な技術やノウハウの継承が途絶え、事業の継続すら危うくなる可能性があります。限られた人材で品質を維持し、事業を成長させていくためには、一人ひとりの生産性を高める業務改善が不可欠なのです。
参考:4. 建設労働 | 建設業の現状 | 日本建設業連合会
2024年4月から、建設業にも時間外労働の上限規制が適用されました。これにより、原則として月45時間・年360時間を超える時間外労働ができなくなりました。長時間労働が常態化していた建設業界にとって、この規制は働き方を根本から見直す大きな転換点です。限られた労働時間の中で、これまでと同等かそれ以上の成果を出すためには、従来のやり方を見直し、ITツールなどを活用して徹底的に無駄を省く業務改善が求められています。
参考:建設業・ドライバー・医師等の時間外労働の上限規制|厚生労働省
建設業界には、いまだに紙の図面や日報、電話やFAXといったアナログな業務慣習が根強く残っています。これらの慣習は、関係者間での情報伝達に時間がかかったり、書類の保管や検索に多大な手間を要したりと、業務効率を著しく妨げる一因となっています。複数の企業が関わる建設プロジェクトにおいて、正確な情報を迅速に共有するためには、こうしたアナログな慣習から脱却し、デジタル技術を活用した業務改善を進めることが急務です。
多くの企業が業務改善の必要性を感じながらも、なかなか成果に繋がらないのには理由があります。
ここでは、改善が進まない企業に見られる共通の特徴を解説します。自社に当てはまる点がないか、確認してみましょう。
| 特徴 | 具体的な状況 |
| 情報共有の遅延 | 現場の進捗状況が、紙やExcelの報告書で数日遅れて共有されるため、問題発見が遅れる。 |
| 業務の属人化 | 特定のベテラン社員しかできない業務が多く、その人がいないと仕事が止まってしまう。 |
| アナログな管理 | 大量の紙の契約書や図面を事務所で保管しており、必要な書類を探すのに時間がかかる。 |
工事の進捗やスケジュールの変更といった重要な情報が、電話や紙といった手段で共有されていると、リアルタイム性に欠け、関係者間での認識のズレが生じやすくなります。
情報の共有が遅れると、問題の発見や意思決定が遅れ、結果として手戻りや工期の遅延につながるなど、プロジェクト全体の生産性を大きく低下させてしまうのです。
【関連記事】AnyONE(エニワン)の活用事例
建設業では、専門的な知識やスキルが求められる業務が多く、特定の熟練技術者に業務が依存してしまう「属人化」が起こりやすい傾向にあります。
「あのベテランがいなければ、この仕事は進まない」という状況は、企業にとって大きなリスクです。その担当者が不在の場合に業務が停滞するだけでなく、知識やノウハウが組織全体で共有されず、若手人材の育成も進まないため、企業の持続的な成長を妨げる要因となります。
建設現場では、見積書、契約書、設計図面、安全管理書類、工事写真など、日々膨大な量の書類が発生します。これらの書類を紙で管理していると、保管スペースが必要になるだけでなく、必要な書類を探し出すのに時間がかかったり、紛失や劣化のリスクがあったりします。
また、現場と事務所、元請けと下請け企業の間で書類を物理的にやり取りする必要があり、大きな手間と時間のロスにつながっています。
業務改善に取り組むうえでは、「QCD」と「4大経営要素」という2つの観点を押さえておくことが大切です。ここでは、それぞれの概要について解説します。
QCDとは、3つの言葉の頭文字をとったものです。
・Quality(品質)
・Cost(コスト)
・Delivery(納期)
これら3つの要素は、主に製造業で生産管理を行う際に押さえておくべき要素とされています。品質、コスト、納期を業務改善の指標に設定することで、実際に改善できているかどうかを数値的に判断することができます。
顧客に満足してもらうためには品質が重要ですが、だからといってコストが高くて手を出しにくい、納品までに時間がかかりなかなか手に入らないといったことになってはいけません。QCDはそれぞれトレードオフの関係にあることを理解し、バランスを取るように注意しましょう。
4大経営要素とは、以下4点のことです。
・Man(ヒト):従業員のこと。従業員のスキルや考え方、モチベーションなども含まれる
・Material(モノ):業務で使用する資材やパソコン、業務ツールなどのこと
・Machine(設備):社内設備やサービスを提供する仕組み、業務体制などのこと
・Method(方法):業務の作業手順、ワークフローなどのこと
これらの4つの要素に対して、先述のQCDを当てはめていくことで、なにを改善すべきか見えてくるでしょう。
課題を認識した上で、次に取り組むべきは具体的な改善策の実行です。ここでは、多くの建設企業が実践し、効果を上げている5つの業務改善アイデアを紹介します。自社の状況に合わせて、できそうなことから始めてみましょう。
情報共有の遅れを解消するために、ITツールの導入は最も効果的な手段の一つです。例えば、ビジネスチャットツールを導入すれば、現場の職人、事務所のスタッフ、協力会社の担当者など、関係者全員がリアルタイムで情報をやり取りできます。
写真や図面もスマートフォンから簡単に共有できるため、「言った言わない」のトラブルを防ぎ、意思決定のスピードを格段に向上させることが可能です。
日々の業務の中には、長年の慣習で行っているだけで、実は不要な作業や重複している作業が隠れている場合があります。まずは業務内容を一つひとつ書き出して「見える化」し、どこに無駄が潜んでいるのかを洗い出すことが重要です。
「この書類作成は本当に必要か」「この承認プロセスはもっと簡略化できないか」といった視点で業務フローを見直すことで、作業時間を短縮できます。
現場監督や技術者は、複数の現場を掛け持ち、事務所と現場を何度も往復することも珍しくありません。この移動時間は業務時間に含まれるため、大きなコストとなっています。
Web会議システムやウェアラブルカメラ(ヘルメットなどに装着できる小型カメラ)を活用すれば、事務所にいながら現場の状況をリアルタイムで確認し、指示を出す「遠隔臨場」が可能になります。これにより、移動時間を大幅に削減し、その時間を別の重要な業務に充てることができます。
自社の従業員が、より専門性の高い仕事や付加価値のある業務に集中できる環境を整えることも大切です。
そのための方法の一つが、事務作業や書類作成、積算業務などを外部に任せることです。
「自社でやるのが当たり前」と思っていた業務でも、外注することでコストを抑えられたり、作業の質が上がったりするケースは少なくありません。
業務の属人化を防ぎ、組織全体の対応力を高めるためには、従業員のスキルを平準化することが重要です。特定の従業員しかできない業務をなくし、複数の従業員が同じ業務を行える「多能工化」を目指します。
具体的な取り組みとしては、ベテランの技術を動画で撮影して教育資料として活用したり、分かりやすい業務マニュアルを整備したりする方法が挙げられます。
スキルの平準化は、急な人員不足にも柔軟に対応できる体制を築き、業務の停滞を防ぎます。

ここでは、業務改善を進める際の具体的なステップを紹介します。なにから始めればいいのかわからない、という企業の担当者は参考にしてください。
業務改善は、現場の課題を明らかにすることから始まります。具体的には現場へのヒアリングを行ったうえで業務内容を可視化し、既存プロセスのなにが問題となっているのかポイントを整理しましょう。プロセスだけをチェックするのではなく、実際に現場で働く人の生の声もしっかりと拾い上げることが大切です。
課題が明らかになったら、改善すべき課題に優先順位をつけましょう。優先順位の高い課題から改善に取り組むことで、業務改善全体の成果も高められます。なお優先順位は、課題を改善することの有効性だけでなく、どのくらいの時間・労力がかかるのかという点も踏まえたうえで検討してください。
課題の優先度が決まったら、それぞれの課題に対する具体的な改善策を考えます。改善策を考える際は、「ムリ」「ムダ」「ムラ」を無くす・減らす・変えるという観点で行うことがポイントです。また、実現可能な策を練ることも重要です。
最も難易度が高く、労力がかかるとされていることが「変える」です。しかし、近年では業務管理システムなども登場しており、これらを導入することで、労力をかけずに業務改善を図ることができるでしょう。
改善策が決まったら、実行に移ります。実際に効果が見られるようになるまでには時間がかかり、いきなり大きな成果を上げることは難しいため、改善策は規模の小さいもの、効果の出しやすいものから取り組んでいくことも大切です。規模の小さい改善策の方が、成果も現れやすいと考えられるため、現場のモチベーション向上にもつながるでしょう。
改善策は実施して終わりではなく、振り返りを行い評価する必要があります。数値面を見るだけでなく、実際に現場で働いている従業員の声も聞いてみましょう。改善策が現場に適していないと評価された場合は、KPIや目標の変更も行う必要があるでしょう。
業務改善のアイデアを実現するためには、ITツールの活用が欠かせません。
ここでは、建設業のさまざまな課題解決に役立つ代表的なITツールを紹介します。自社の目的に合ったツールを選ぶ際の参考にしてください。
| ITツールの種類 | 主な用途・メリット |
| ビジネスチャットツール | リアルタイムな情報共有、写真や書類の簡単共有 |
| 工事情報共有システム | 図面や工程表、写真などプロジェクト情報を一元管理 |
| ウェアラブルカメラ | 遠隔からの現場確認、若手への技術指導、安全パトロール |
| RPA | データ入力や書類作成などの定型的な事務作業を自動化 |
電話やメールに代わる手段として、ビジネスチャットツールの導入が進んでいます。プロジェクトごとに関係者が集まるグループを作成でき、テキストメッセージだけでなく、写真や図面ファイルも簡単に共有できます。
これにより、現場の状況報告や確認作業が格段にスムーズになり、コミュニケーションの齟齬を減らすことができます。
図面、工程表、写真、各種書類など、工事に関するあらゆる情報をクラウド上で一元管理・共有するためのシステムが「工事情報共有システム」です。
関係者全員がいつでもどこでも最新の情報にアクセスできるため、古い図面を使ってしまうといったミスを防ぎます。
書類の回覧や承認もシステム上で行えるため、ペーパーレス化と業務効率化を同時に実現できます。
ドローンやウェアラブルカメラは、遠隔地から現場の状況を正確に把握するための強力なツールです。
ドローンを使えば、高所や危険な場所の点検を安全かつ効率的に行えます。
ウェアラブルカメラは、作業員目線の映像をリアルタイムに共有できるため、事務所にいるベテラン技術者が若手に具体的な指示を出すといった活用が可能になり、技術継承にも役立ちます。
RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)は、PCで行う定型的な事務作業を、ソフトウェアのロボットが代行して自動化する技術です
。例えば、日報からのデータ転記、請求書の作成、各種システムへの入力作業などを自動化できます。
これにより、事務作業の負担を大幅に軽減し、従業員はより付加価値の高い業務に集中できるようになります。
ここでは、建築業での業務改善に活用できるツールとして、業務管理システムの「AnyONE」を紹介します。
建築業では「人手不足」や「長時間労働」といった課題を抱えている企業が少なくありません。一方で、業務改善を行いたいものの、実施するだけのリソースがないために後回しになっている企業は多いと考えられます。業務管理システムは、このようなケースでの導入に適しています。
中でもAnyONEは、工務店やリフォーム会社での利用を想定して作られたシステムであり、建築業で発生する業務のほとんどに対応している点が特徴です。大手企業はもちろん中小企業や一人親方まで規模に関係なく導入できます。顧客管理や工事・施工管理、見積書作成、実行予算作成、入出金管理などあらゆる情報を一元管理できるため、必要な情報にすぐにアクセスでき、業務を効率よく進められるでしょう。
AnyONEは、インターネット環境さえあれば利用できるため、スマートフォンやタブレット端末から情報にアクセスすることも可能です。そのため、例えば現場で最新の情報をチェックする、出先から情報を更新するといったことも行えるでしょう。情報を確認するためにオフィスに戻る必要がないため、時間をムダにしてしまう心配がありません。
業務管理システムの導入による業務改善は業務にかかる労力や時間を減らせるだけでなく、業務に関連する情報共有も容易に行えるようになるため、情報共有不足による失敗や業務の属人化といったリスク回避にもなるでしょう。
今回は、業務改善について、その概要から改善に取り組む際に重要となる要素、具体的な手順などについて解説しました。業務改善は業務におけるムリ・ムダ・ムラを排除し効率よく商品やサービスを提供できるようにすることです。企業によって改善策は異なってくるため、課題の洗い出しから改善策の立案、実施、評価まで一から行う必要があります。AnyONEのような業務管理システムも業務改善につながるため、導入を検討してみてはいかがでしょうか。
なお、以下のコンテンツではAnyONEを含めた業務管理システムの機能比較を行っています。業務改善に向けて業務システムの導入を検討している方、興味がある方はこちらもご覧ください。
チャットでお問い合わせください。