省エネ基準適合義務化とは?2025年4月の改正内容と工務店が取るべき対応を解説
サステナブル建築は、近年注目を集めるSDGsや脱炭素社会を目指すうえで重要な役割を果たす住宅です。この記事では、サステナブル建築の概要について解説します。工務店にとってのメリットや具体的な住宅例も取り上げているため、サステナブル住宅の概念や建て方について知りたい工務店の担当者は参考にしてください。
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サステナブル建築とは、長年にわたって暮らせる次世代に受け継ぐことを考慮した住宅を建てることです。
「サステナブル(Sustainable)」には「持続可能な」という意味があります。サステナブル建築においては、持続可能な住宅を建てるために、太陽熱や風力といったクリーンエネルギーを活用する点が特徴で、温暖化につながる石油エネルギーは使用しません。
サステナブル建築には、地球視点、地域視点、生活視点に基づいた3つの基準が存在します。ここでは、3つの基準の具体的な内容について解説します。サステナブル住宅の前提となる部分であるため、しっかりと理解することが大切です。
地球の視点での環境設計配慮項目とは、地球の有限性および許容限界に配慮したうえで「地球にとって持続可能な開発」を目指すことです。
例えば、省CO2や節電を目指すために、化石エネルギーの消費が最小となる設計や運用を行う、再生可能エネルギーの活用を推進するような設計や運用を行うといったことが挙げられます。「地球の視点」と聞くと規模が大きいためイメージしづらいかもしれませんが、取り組むことは決して特別ではありません。
地域の視点での環境設計配慮項目とは、近隣の地域環境やネットワークなどを配慮したうえで「地域にとって持続可能な開発」を目指すことです。
例えば、都市のヒートアイランドを抑制するために外構や屋上、壁面の緑化を行う、散水・打水などに取り組むといったことが当てはまります。そのほかにも、動植物の生態系ネットワークの配慮や景観・歴史・文化への配慮なども地域視点にたった配慮項目です。
生活の視点での環境設計配慮項目とは、「我慢の省エネ」ではなく「快適かつ省エネ」な環境を目指すことです。
例えば、平常時における安全性を確保するために、防犯や自己防止、弱者の安全を守るための設計や運用、CO2濃度や臭い、感染症などへの対策ができる設計・運用が当てはまります。
また、長年にわたって住み続けられるよう、次世代への継承ができるように、可変性や拡張性、冗長性を備えた家を建てることもこちらの項目に該当します。

サステナブル建築はその家に住む人にだけでなく、家を建てる工務店にも多くのメリットをもたらしてくれます。ここでは、サスティナブル建築の具体的なメリットを2つ紹介します。
サステナブル建築は、顧客満足度の向上につながります。
例えば、環境に配慮した住みやすい住宅であること、クリーンエネルギー利用に伴う節約のしやすさなどは顧客にとっても大きなメリットであるため、サステナブル建築を提供することで、結果的に顧客満足度も高まると予想されます。
環境への負担が少ない住宅を建てることは、企業活動だけでなく、CSR活動の一環にもなります。近年SDGsなどへの関心の高まりから環境問題に改めて注目が集まっています。また、企業は社会の一員として事業の枠にとらわれない幅広い取り組みが求められている風潮もあります。
このような中でサステナブル建築に取り組むことは、環境や社会に対する取り組み姿勢を示すこととなり、ブランドイメージの向上にもつながるでしょう。

サステナブル建築を提供するにあたっては、いくつかのポイントを押さえておくことが重要です。ここでは、サステナブル建築実現に欠かせない3つの重要なポイントを紹介します。
サステナブル建築に取り組むにあたっては、家の構造と性能を考慮することが大切です。
構造に関しては、頑丈さがポイントです。建物の各部に適切な素材を使用し、頑丈な骨組みを作りましょう。
また、性能に関しては快適さを意識することが大切です。例えば、高断熱性能を備えた家は、外気の影響を受けにくく、快適な暮らしが可能となります。それに伴い冷暖房の使い過ぎを避けることもでき、結果的に光熱費削減にもつながります。
サステナブル建築では、間取りへの配慮が必要不可欠です。「生活の視点」では次世代への継承を重視するため、デザイン性だけを重視する間取りは次受け継ぎが難しくなるでしょう。そのため、家を受け継ぎ長年にわたって住み続けていくためには、シンプルな間取りにすることが欠かせません。
寿命の長い家を作るためには、建材選びが大切です。サステナブル住宅の場合、無添加の自然素材を使用するケースが多くなっています。例えば、無垢材を使った床や漆喰塗りによる壁は日常生活を営みながらもメンテナンスができるため、長年にわたって住み続けやすくなるでしょう。また、自然素材は時間の経過と共に味わいが増すため、自然の風合いを感じられる豊かで快適な生活が送れるはずです。
ここでは、サステナブル建築の事例を紹介します。IBEC(建築省エネ機構)が毎年認定している「サステナブル建築賞/住宅賞」に入賞した住宅をピックアップしました。
これから取り組もうとしている工務店の担当者は参考にしてください。
こちらの家は、南側に大きい開口がある点が特徴です。南側が全面開口となっているため、日中は部屋の隅々まで日差しが入り込みます。これによって日射熱の取り込みが可能となり、快適な居住空間が実現しています。
屋根には太陽光パネルや太陽温水器が設置されており、ゼロエネルギー住宅を作り出しているほか、構造材や建材には耐用年数が長いものが使われているため、数世代にわたって暮らすことができるでしょう。

【引用】日本木造住宅産業協会会長賞第7回サステナブル住宅賞(新築部門)|ならやまの家
こちらの家は、家の形状や配置に工夫が施されている点が特徴です。家によっては隣の家に大きな影を落とすケースもありますが、この家は形を配慮したことで隣家への影をできるだけ減らしています。また、街路に対する圧迫感も少ないため、近隣住民の快適な生活にも配慮されています。
そのほかにも、和室や子供部屋は間仕切り壁が追加できる仕組みとなっており、子供の出産や独立など家族の変化にも柔軟に対応可能です。この可変性もこの家の大きな特徴だといえます。

【引用】国土交通大臣賞第7回サステナブル住宅賞(新築部門)|DiagonalBoxes
こちらの家は、築36年のプレハブ造の建物を改修したものです。既存の構造躯体の利用に加えて、既存部分の各材寿命と現地状況を踏まえたうえで作られているため、省資源での建築を可能にしています。
間仕切りを最小限に抑えたワンルームで、家族の変化や生活スタイルの変化に対応できる冗長性・可変性を備えており、建物の循環が可能です。

【引用】奨励賞第7回サステナブル住宅賞(新築部門)|生田の家
今回は、サステナブル建築の概要や3つの方針、工務店にもたらすメリットなどについて解説しました。サステナブル住宅は、長年にわたって快適に暮らせる住宅を建てることです。地球視点、地域視点、生活視点に基づきさまざまな環境項目に配慮しつつ住宅を建てます。顧客はもちろん、工務店側が享受できるメリットも少なくないため、今回の内容を参考にサステナブル建築に取り組んでください。
以下のコンテンツでは、工務店の業務効率化につながる業務管理システムの機能比較を行っています。サステナブル建築に取り組む際にも活用できるシステムであるため、こちらもご覧ください。
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