無料で使えるカンタン工事台帳|エクセルテンプレートと作成時の注意点

無料で使えるカンタン工事台帳|エクセルテンプレートと作成時の注意点

工事台帳を無料でカンタンに作成するなら、エクセルテンプレートの活用がおすすめです。
多くの工務店では、まず無料のひな形から原価管理を始めています。

しかし、関数の設定ミスや法改正への未対応など、エクセル管理ならではの注意点もあります。

この記事では、無料で使える工事台帳エクセルテンプレート3選と、作成時に失敗しないためのポイントを解説します。

 

無料で使えるカンタン工事台帳エクセルテンプレート3選

無料でダウンロードできる工事台帳のエクセルテンプレートを紹介します。

AnyONE

工務店向けの業務管理システム『AnyONE』でも、工事台帳の無料テンプレートをダウンロードできます。
工事台帳だけでなく、見積書や工事請負契約書、工程表など工務店で利用できるテンプレートをまとめてダウンロードできるため、非常に便利です。

アイピア

『アイピア』は工務店の情報を一元管理できるクラウドソフトを提供している会社です。建設業向けのエクセルテンプレートやフォーマットを公開しており、工事台帳のひな形も利用できます。計算式を入れていないバージョンのひな形も公開してあるため、自社でオリジナルの関数を入れて計算したい方にもおすすめです。

photoruction

『photoruction』は施工管理の生産性をあげるソフトを提供している会社です。無料の工事台帳テンプレートを公開しており、ダウンロード後すぐに工事台帳の作成が可能です。関数などが入っていないシンプルなテンプレートのため、自社で自由に加工して利用できます。

工事台帳エクセルテンプレートの使い方【簡単3ステップ】

工事台帳のエクセルテンプレートをDLした後の使い方を解説します。

テンプレートに必要情報を入力する

工事台帳をダウンロードしたらエクセルを開き、必要な情報を入力します。基本的に工事台帳には、基本情報(工事の情報)などを入力する項目が最上部に設けられているはずです。
テンプレートの項目に不足がないか確認しながら、必要な情報を入力しましょう。

万が一項目が不足している場合は、行や列の追加で項目を増やせます。ただし、その場合は関数の計算範囲などが変更される場合があるため、次の項目で説明する関数の変更を必ずおこなってください。

関数を必要に応じて変更する

工事台帳には自動計算用の関数が入力されています。関数の計算範囲が正しいかどうか、事前に確認しましょう。関数が入っているセルを選択し、計算する対象の選択範囲が入力項目と合っているかどうかをチェックしてください。

また、先述したようにエクセルの項目を増やした場合は選択範囲が不足する場合があるため、修正してください。

情報にズレがないか確認する

工事台帳に必要な情報を入力し、計算結果などに間違いがないか確認しましょう。初めて工事台帳のひな形を使う場合は、自社オリジナルの方法で工事台帳を作成して数値にズレがないかダブルオペレーションで確認すれば、誤差に気づきやすいです。

 

工事台帳とは?最低限押さえておきたい役割と目的

工事台帳は、各現場の原価と利益を把握するための管理表です。
現場ごとの損益状況を可視化することで、経営判断や税務対応にも役立ちます。

 

各工事の利益・損失を把握

工事台帳には、工事原価と呼ばれる以下4つの費用を記載します。

●材料費
●労務費
●外注費
●経費

これらを漏れなく管理することで、各工事の正確な原価がわかり、利益や損失を把握できます。
工事の途中でも原価の進捗を確認できるため、赤字リスクに早めに気づき、対策を講じることが可能です。

経営事項審査で提出

工事台帳は、経営事項審査や税務調査の際にも重要な資料となります。
各現場の損益状況や原価計上の妥当性を示す根拠として活用されるため、日頃から正確に記録しておくことが大切です。

税務調査への対応

工事台帳は、税務調査の際にも重要な資料となります。
建設業は工事ごとに原価計上が発生するため、各現場の記録が整理されているかどうかが確認されます。
日頃から正確に管理しておくことで、スムーズな対応が可能になります。

工事台帳に必ず記載すべき4つの費用項目

工事台帳に必ず記載する費用は4種類あります。

材料費

材料費とは工事に必要な材料の仕入れにかかった費用を意味します。工事台帳には、材料原価と取引のために発生する諸経費を含めて計上しましょう。

労務費

労務費とは会社の従業員に対して支払う金額です。給料だけでなく、諸手当や交通費なども含めて計算します。
労務費はあくまで工事現場で働く社員に対しての賃金のみを計上し、事務員などの給料は別で計算する点に注意してください。

外注費

外注費とは外注先の下請け業者、職人に支払う報酬を意味します。現場で働いており、尚且つ自社で雇用していない職人に対して支払った費用は外注費に計上してください。

経費

経費は材料費・労務費・外注費のいずれにも該当しない費用を意味します。
たとえば、工事現場で使用した重機のガソリン代や光熱費、先ほど労務費に計上しなかった事務員の給与も経費となります。

工事台帳をエクセルで作成するメリット

以下では、工事台帳をエクセルで作成・管理する具体的なメリットを3つに絞ってわかりやすく解説します。
なお、工事台帳をエクセルで作成するメリットに関しては、以下の記事でも詳しく解説しています。

 

どの工務店でもすぐに無料で導入できる

工事台帳をエクセルで作成するメリットは、どの工務店でもすぐに無料で導入できる点です。多くの会社のパソコンには、エクセルが標準でインストールされているケースがほとんどです。

そのため、追加の費用を一切かけずに、すぐ無料で工事台帳を作成できます。一方で、専用の会計ソフトや管理システムを導入する場合、初期費用や月額のランニングコストが発生します。特に、事業を始めたばかりの工務店やコストを抑えて管理体制を整えたい企業にとっては、エクセルがおすすめです。

ファイルを共有しやすい

エクセルで工事台帳を作成するメリットは、ファイルを共有しやすい点にもあります。工事には現場監督・経理担当者・営業担当者、そして経営者までさまざまな立場の人が関わります。各関係者が最新の情報を正確に把握していることは、プロジェクトを円滑に進める上で欠かせません。

エクセルはどの企業でも導入されているツールであるため、共有する相手が工事台帳を閲覧・編集できない心配がありません。たとえば、メールに添付して関係者に送ったり、クラウドストレージにアップロードして共同編集したりも可能です。

関数・マクロで作業を効率化できる

エクセルには関数・マクロ機能が備わっており、上手に活用すれば工事台帳の作成作業を効率化できる点もメリットです。たとえば、エクセルの関数・マクロ機能を利用すると以下のようなことが可能です。

エクセルの機能名 工事台帳での活用例
SUM関数 材料費や人件費、外注費などを入力するだけで原価の合計金額を自動で算出する
四則演算の数式 売上金額と原価合計から、粗利や利益率を自動で計算させる
VLOOKUP関数 工事番号を入力するだけで、別のシートから顧客情報や案件名を自動で引っ張れる
マクロ ボタン一つで、工事台帳のデータを基に請求書や支払い明細書を自動で作成する

上記の機能を使いこなせば、面倒な計算作業や転記作業から解放され、ヒューマンエラーの削減にも繋がります。

無料エクセルテンプレートの注意点とよくある失敗

エクセルテンプレートは、工事台帳を作成で非常に有用です。しかし、使用上の注意点を理解した上で導入しないと、余計に手間がかかってしまう可能性があります。

このように、無料テンプレートは手軽に始められる一方で、管理の手間や属人化のリスクがある点には注意が必要です。
エクセルテンプレートの導入を検討している方に、使用上の注意点を3つ紹介します。

関数の変更・削除

1つ目の注意点は、テンプレートに入力されている関数が変更・削除されてしまうことです。テンプレートには、入力された情報を基に計算を自動化する関数が入力されています。

しかし入力されている関数を誤って変更・削除してしまうと、計算の自動化などがおこなわれなくなります。そのため、原本は別に保管する、関数の入力されているセルをロックするなどの対策が必要です。

法改正やルール変更の対応

2つ目の注意点は、法改正やルール変更などの対応です。工事台帳の作成に関わる法律やルールは、度々変更されます。消費税率の変更は、工事台帳に関わる大きなルール変更といえるでしょう。

工事台帳に関わる法改正やルール変更が発生した場合、すぐにテンプレートが更新されるとは限りません。公開元が情報を更新しなければ、自社で対応しなければならず、非常に手間がかかります。

特に個人が公開しているテンプレートを使用している場合は、注意が必要です。

業務の属人化

3つ目の注意点は、業務の属人化です。業務が属人化していると、担当者が退職や求償した途端に業務が回らなくなってしまいます。業務が特にテンプレートをカスタマイズして使用している場合は、注意しましょう。

エクセルに詳しい従業員が1人しかおらず、テンプレートの管理・カスタマイズをすべて任せていた場合を想定してみましょう。エクセルに詳しい従業員がいなくなると、テンプレートの管理・保守ができなくなります。
また法改正やルール変更が起きた場合、柔軟な対応もできません。

テンプレートを利用する場合は、担当者を複数任命するなどの対策を講じる必要があります。

工事台帳の作成を効率化する方法

工事台帳の作成を効率化するには、業務効率化システムの利用がおすすめです。

工務店向けの業務効率化システムを活用するメリットは、情報の一元管理がおこなえることです。見積書・実行予算の作成、協力業者への発注を1つのシステムでおこなうと、一度入力した情報は流用できます。入力した情報の流用ができるメリットは次の2つです。

●入力ミスが減る
●何度も同じ情報を入力する手間が減る

またシステムによっては、スマホやタブレットからも使用可能で、現場や営業先から情報の確認ができます。さらに使用する場所を選ばないシステムは、テレワークなどの柔軟な働き方に対応が可能です。

工務店向け業務効率化システムは、非常に便利で工事台帳の作成を効率化します。

簡単に工事台帳を作成するならAnyONE

最も簡単に工事台帳を作成する方法は、工務店向け業務効率化システム『AnyONE』の活用です。AnyONEは、工事に関する情報を一元管理が可能で、見積書や工程表を基にあらゆる情報を工事台帳に集約できます。

●見積書を基に契約額・原価額を転記します
●工程表を基に工事の進捗状況を反映します
●請求・入金情報も連動します

工事台帳にあらゆる情報がまとまっているため、営業担当者や工事担当者、経理担当者など工事関係者全員がすぐに工事情報へアクセスが可能です。

またAnyONEは、工務店業務を効率化するためにあらゆる業務に対応しています。

【AnyONEの機能】

特に実行予算の作成は簡単におこなえます。見積書からの流用が可能で、一度入力された項目は再度入力する必要がありません。また過去案件の参照も可能で、必要な部分だけ引用し新規の実行予算を作成できます。

工事台帳に関するよくある質問

工事台帳に関するよくある質問として、以下の2つを紹介します。

工事台帳は作成しなければならない?

工事台帳の作成に法的な義務はありませんが、公共工事を請け負う際は経営事項審査の提出書類として必須です。なお、公共工事でなくても工事台帳は工事が適正におこなわれた事実を証明し、発注者を保護する書類として役立ちます。そのため、施工に関するトラブルや調査が入った際に工事台帳が「適切に工事を管理・実行していた」という客観的な証拠となります。

工事台帳はどのくらい保管する必要がある?

作成した工事台帳は工事が完了し、目的物を発注者に引き渡した時から5年間保管する必要があります。5年間と長期間の保管が求められる理由は、建物の引き渡し後に不具合や瑕疵が発見された場合に工事の記録をさかのぼって確認するためです。

工事台帳は、「どのような材料を使い、どのような業者にいくらで発注したか」を証明する根拠となります。工事台帳をエクセルで管理する場合はファイルが消えてしまわないよう、バックアップを取るなど対策をしておきましょう。

関連記事:工事台帳の保存期間は?法的義務の詳細を解説!

まとめ

本記事では、工事台帳を簡単に作成する方法、テンプレートを使用する際の注意点について解説しました。
テンプレートを使用する際の注意点は、以下の3つです。

●関数の変更・削除
●法改正やルール変更の対応
●業務の属人化

上記のデメリットが気になる方は、工務店向け業務効率化システムの導入を検討してください。また自社に最適なシステムを選択するためには、複数システムの比較検討が重要です。下記の資料では、複数システムとの比較検討しています。システムを選ぶ際の参考としてください。

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