【住宅業界】AI・IoT化の必要性!スマートハウスの例も

【住宅業界】AI・IoT化の必要性!スマートハウスの例も

近年、AIやIoT技術を搭載した高機能な住宅、通称「スマートハウス(ホーム)」が増えてきています。
今後の住宅業界において、住宅の提案を行うならば、AIやIoTについての知識は必須となりつつあります。

今回は、今さら聞けないAI・IoTの概要と、住宅への導入例、さらに、AI・IoTが導入された住居が有す機能の例について説明します。

AIとは

AIとは

AIは「Artificial Intelligence」の略で、「人口知能」を意味します。
現在ではさまざまな分野の製品やサービスにAIが搭載され、「人間の論理的な思考の一部を、人間の代わりにこなす」ことができるようになっています。

住宅にも導入されているAIの仕組みと、IoTとの違いについて見ていきましょう。

 AIの仕組み

AIは、人間が「過去の経験に基づいて判断を行う」能力を人口的に再現するための手段として、特定の分野に関するデータを機械の中に入力し、その分野に関する思考回路をもたせることで成り立っています。

あくまでも入力されたデータをベースにして判断力をもつのみであり、入力されていないデータに関して、独自の判断を行うことはありません。
まして、機械自体が自律的な思考をもつわけでもありません。

近年、将棋や囲碁などの分野で活躍する人間のプロ棋士が、人工知能を搭載したプログラムとの対戦で敗北するニュースが話題になったこともありました。
AIは、ひとつひとつの局面で創造的な判断を働かせたり、「この相手を倒して試合に勝つぞ」といった自律的な意思を持っているわけではありません。
将棋・囲碁において、人間の開発者によって入力された大量のデータに基づき、一手を繰り出しているというのが実際のところです。

 IoTとの違い

IoTはAIと混同されがちですが、AIとは異なります。
IoTは「Internet of Things」を略した用語です。
ここでいう「Things」は「モノ」を意味し、「IoT」とは「モノに搭載されたインターネット」を指します。

家電や車などのモノがPCやスマホを通さず、直接インターネットと結びつくことによって、モノがインターネット上の情報を拾ったり、あるいは逆にモノからインターネットへと情報を送信することが可能となりました。

例えば、IoTの機能を搭載した炊飯器の中には、インターネット上にあるレシピを取り込む機能を持ったものがあります。

IoTの普及により、製品やサービスに情報収集能力をもたせることに成功しています。
さらに、この「情報収集手段」としてのIoTと、「データに基づく分析・判断」ができるAIを結びつけることで、さらに高機能な製品・サービスを開発できるようになっています。

住宅のAI・IoT化

住宅のAI・IoT化

AIおよびIoTの技術を取り入れることによって、高い機能をもつようになった住宅、「スマートハウス(ホーム)」が話題となっています。
先端的なIT技術を住環境へ導入する取り組みは、民間だけではなく、日本政府も積極的にかかわっています。

AI・IoTを活用したスマートハウスの特徴や、AI・IoT化の背景について解説します。

 スマートハウス(ホーム)

住環境は、水道や電気、ガスなど、さまざまなエネルギーを取り入れることで成り立っています。
スマートハウス(ホーム)の特徴である「HEMS(Home Energy Management System)」は、家の中にある家電や電気設備を一元的な管理システムを通じて制御したり、エネルギーの流れを見える化することを意味します。

例えば、水や電力、ガスなどの使用量を見ただけで分かるような仕組みを作ることができます。
この機能を活用すれば、水や電力、ガスの使用状況を把握し、使いすぎを防止することが可能となります。
これらのデータはインターネットとも繋がっているため、スマホなどにデータを飛ばし、月ごとの使用量を比較することもできます。

さらに、「HEMS」のふたつ目の特徴である制御では、例えば就寝時間中にエアコンが一定以上使用されているのをシステムが感知し、自動的に電源をオフにするなどの機能を持っています。
人間の判断を介さずとも自動で家電や電気設備をコントロールし、最適な住環境に近づけることができます。

 AI・IoT化の背景

AI・IoT化の背景としては、2011年に発生した東日本大震災がきっかけとなっています。
当時、震災の被害による電力不足を受けて、首都圏をはじめとした日本の広い範囲で、電力の供給量をコントロールするための計画停電が実施されました。

計画停電を実施する中で、家庭部門のエネルギー管理について課題意識が持たれるようになり、以降、国をあげてのスマートハウス普及が目指されるようになりました。

現在でも「産・官・学」連携による、住宅のAI・IoT化に関する研究が進められています。

スマートハウス(ホーム)の例

スマートハウス(ホーム)の例

AI・IoTを通して、電力にかかわる機能以外にも、音声認識や行動分析、防犯などの機能を実現できるようになっています。
ここでは、実際に実現しているスマートハウス(ホーム)の例についてあげていきます。

スマートホーム以外にも、ニューノーマル時代の家づくりについて知りたい方は、若年層への新提案について説明している記事をご覧ください。

link_【住宅建設業向け】若年層への新提案とニューノーマル時代の家づくり

【住宅建設業向け】若年層への新提案とニューノーマル時代の家づくり

 音声認識

スマホの音声認識機能はすでに多くの人々の間で使われていますが、スマートハウスにおいても、この音声認識機能を通してさまざまな働きを実現できるようになっています。

例えば、電気スイッチのオン・オフや、エアコンの調整、玄関のキーロックといった機能を、「スマートデバイス」という機器に話しかけるだけで、リモコン操作やカギ要らずに行うことが可能です。

また、家の外から家電や電気設備の操作を行うこともできます。エアコンなどを消し忘れた場合、スマートデバイスの遠隔操作でエアコンをオフにすることが可能です。

 電力予測

先ほどの「HEMS」のシステムを通して、の電力使用量をデータとして管理し、電力の使いすぎを防ぐことができます。
さらに、個人の生活スタイルに合わせた電力使用状況をシステムが把握することによって、就寝時間帯のエアコン操作を自動的に制御したりと、無駄のない電力供給を実現します。

 行動分析

家の中の家電や電気設備の使用状況をシステムが分析して、起床時に窓やカーテンを自動で開けてくれるなど、住人の行動パターンに基づいて、家具や家電を動かしてくれるような仕組みも実現しています。

 防犯

玄関ドアの施錠を遠隔でコントロールできる以外にも、夕暮れ後に家の照明を点けることによって、あたかも中に住人がいるように見せかけ、犯罪目的での侵入を防ぐ効果を発揮します。

まとめ

AI・IoT化の必要性

スマートハウスへの認知度はまだまだ低く、現状では「電力の節約に役立つ」という面がイメージされるにとどまっています。
実際には、今回説明したさまざまな機能があり、単に電力の節約に役立つだけではなく、暮らしの中の「あったらいいな」を実現してくれる機能ともいえるでしょう。
スマートハウスの魅力について、住宅購入を検討するお客様にわかりやすく説明することで購買意欲を高められる可能性があります。

また、スマートハウスの普及は民間の取り組みであるばかりでなく、国をあげて推進されている分野であり、今後も認知度が高まっていく可能性は非常に高いといえます。
ぜひ、スマートハウスについての知識を深めて、お客様への説明に活用してはいかがでしょうか。

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