【塗装工事】請求書の作り方・書き方|インボイス対応・人工費の計算方法・作成手順を解説
屋根工事の請求書は、工事内容の特性上「どこに、何を、どの範囲まで施工したのか」を明確に記載する必要があります。
さらに「インボイス制度にきちんと対応できているのか?」と不安になることもあるでしょう。
本記事では、屋根工事における請求書の基本構成や記載例、インボイス制度への対応ポイントをわかりやすく解説します。
INDEX
屋根工事の請求書を作成する際には、基本的な記載項目を正しく押さえることが大切です。
ここでは、請求書に必ず盛り込むべき各項目の書き方と記入例をセットでご紹介します。
請求書の最初に記載する「あて先」は、誰に対して請求を行うのかを示す重要な情報です。
相手先の漢字や住所に誤りがあると、信用を損ねたり、処理が遅れる原因にもなるため、正確かつ丁寧に記載します。
| 【記入例】
千葉県市川市1-23-4 |
請求内容は、どのような工事に対して、どれくらいの金額を請求しているのかを明確に記す部分です。
屋根材、工賃、足場設置費、廃材処理費など、項目ごとに分けて記載します。「屋根工事一式」など曖昧な表現だけではトラブルの元になる可能性があるため、内訳はできるだけ細かく記すよう心がけてください。
| 【記入例】
既存屋根材撤去:¥1,800✕120㎡=¥216,000 |
消費税は、税抜金額と税込金額を分けて記載します。インボイス制度では、税率ごとに区分して金額を示さなければなりません。
軽減税率が適用される商品がない屋根工事でも、標準税率10%の明示が必要です。
| 【記入例】
小計:¥1,176,000 合計金額:¥1,293,600 |
請求書の発行日は、請求書の有効期限や支払いスケジュールを管理するうえで大切な情報です。
取引先の締日に合わせて記載するのが一般的で、見積日や工事完了日とは異なる場合があるため注意してください。
| 【記入例】
発行日:2025年8月31日 |
支払期日は、発注者と取り決めた支払期限を記載します。未記入のままだと支払い遅延の原因になる可能性があるため、日付を具体的に書きます。
| 【記入例】
支払期日:2025年9月30日 |
発行者情報には、会社名、所在地、電話番号を記載します。連絡が必要になった際にスムーズな対応ができるよう、記載漏れがないか確認しましょう。
| 【記入例】
株式会社ABC建装 |
支払いを受けるための銀行口座情報も必須です。銀行名、支店名、口座種別、口座番号、口座名義をすべて正確に記載してください。
| 【記入例】
振込先銀行:三井住友銀行江戸川支店 |
特記事項欄は、支払い条件や工期の遅延に関する取り決めなどを補足するための欄です。
| 【記入例】
本工事は、完了日より1年間の施工保証をいたします。 |
請求書番号を設定することで、取引の管理がしやすくなります。後から問い合わせや入金確認を行う際に、請求書を特定するために欠かせない項目です。
| 【記入例】
請求書番号:20250831-001 |
インボイス制度に対応するためには、適格請求書発行事業者として登録を受ける必要があります。
登録番号の記載や、税率ごとの金額明示が求められるため、制度のルールに沿った記載が必要です。
| 【記入例】
登録番号:T9876543210001 |
屋根工事の請求書は、単に金額を記載するだけではなく、工事内容の信頼性や法令への対応まで反映させる大切な書類です。
ここでは、屋根工事の請求書を作成するうえで注意すべきポイントを5つご紹介します。
インボイス制度に対しては「制度があるのか知っているけど、内容は正直よくわからない…」という声も多いです。
2023年10月からスタートしたインボイス制度では、請求書に「登録番号」「税率別の消費税額」「税抜・税込金額の区分」の記載が必須です。
登録番号が記載されていない請求書は、発注者側で仕入税額控除を行えなくなるため、取引継続に支障が出る場合もあります。
屋根工事を請け負う事業者が一人親方や免税事業者である場合、インボイス発行の有無は受注機会に大きく影響します。
「“屋根工事一式”って結局何をやってくれたの?」と施主様に言われた経験はありませんか?
請求書の中で工事内容が「一式」とだけ記されていると、発注者側は実際にどの作業にいくらかかったのか把握できません。
その結果、後の追加請求や内容の食い違いが発生するリスクが高くなってしまいます。
屋根工事では「撤去作業」「下地補修」「屋根材の葺き替え」「廃材処分」「足場設置」など、複数の工程があるため、各作業を項目別に分けて記載するのがベストです。
施主にわかりやすいかどうかを念頭に置いて、請求書を見直しましょう。
「この金額、見積りと違ってませんか?」と施主から驚かれてしまうことありませんか?
たとえば、見積では工事費が80万円だったのに、請求書で100万円と記載されていたら、説明がなければ疑問を抱かれるリスクもあります。
予期せぬ工事内容の変更や追加作業が発生した場合は、その都度「追加見積書」を発行して、変更内容を明確に伝えることが大切です。
曖昧な説明のまま金額を変更すると、トラブルに発展する可能性が高くなります。
請求書が見にくいと「あとで見よう…」と後回しにされたり、内容をしっかり見てもらえないため、第一印象も意識したいところです。
受け取った相手が内容をひと目で理解できるよう、レイアウトや配色に工夫を加えると良いでしょう。
たとえば、小計・消費税・合計金額の欄を色分けする、支払期限を太字にするなどの工夫が効果的です。
また、重要な情報(振込先や支払期限)は、見出しを大きくする、背景色を変えるなどして、読み飛ばされないようにしましょう。
【改善例】
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請求書を「いつ出せばいいのか毎回迷ってしまう…」という声もよく聞きます。
屋根工事の請求書は、基本的には「工事完了後」に発行するのが原則です。
ただし「着工前に一部請求」「月末締めで翌月請求」など、契約条件によってタイミングが異なる場合もあります。
請求書の発行が遅れると、入金のタイミングもずれてしまい、資金繰りに影響する可能性もあるため注意が必要です。
屋根工事の現場では、請求書の作成が後回しになりがちですが、毎回ゼロから作っていては、時間も手間もかかります。
ここでは、請求書作成を効率化する2つの方法をご紹介します。
手軽に始められるのが、エクセルやWordで利用できる請求書のテンプレートを活用する方法です。
無料のフォーマットでも、金額計算の関数が組み込まれていたり、会社名・振込先をあらかじめ入力して保存できたりと非常に便利です。
たとえば「請求書番号」や「消費税自動計算」の設定があるテンプレートを使えば、ミスの防止にも役立ちます。
テンプレートは、少数の請求書を手早く処理したい方にとって、非常に有効な手段といえるでしょう。
大量の案件を並行して進めていたり、見積書から請求書への転記作業に時間を取られていたりする場合、クラウド型の請求書発行システムの導入は非常に効果的です。
中でも注目されているのが、建築・工務店業界に特化した業務支援ツール「AnyONE」です。
AnyONEなら、請求書の作成はもちろん、見積書・発注書・入出金管理・施工スケジュールまで一括で管理可能。案件ごとの情報が連携されているため、「見積もりから請求書までの転記」も不要になります。
「毎回ゼロから請求書を作るのが大変…」
「転記ミスでやり直しになったことがある…」
そんな課題を感じている現場担当者には、特にフィットするツールです。

屋根工事にまつわる請求書について、現場でよく聞かれる質問を3つ紹介します。
費用感や発行タイミング、効率的な作成方法に悩む方も多いため、それぞれ解説していきます。
屋根工事の費用は、工法や屋根材、施工面積などによって大きく異なります。主な工法ごとの相場は以下のとおりです。
小規模であれば数万円~数十万円です。棟板金は2,500~6,000円/m、雪止めは1,500~3,500円/mが一般的です。
屋根工事は工法や仕様によって大きく価格差があるため、正確な費用を知るには現地調査と見積りが不可欠です。
屋根工事の請求書は、基本的には「工事が完了したあと」に発行するのが一般的です。
施工がすべて終わり、施主の検収も完了したタイミングで発行することで、トラブルが起きにくくなります。
ただし、取引先によっては「月末締め翌月払い」「着工前に半金、完工後に残金」など支払いスケジュールが異なる場合があります。
そのため、契約書や注文書に記載されている条件について、事前の確認が欠かせません。
建築業界向けの請求書発行アプリとしておすすめしたいのが「AnyONE」です。
クラウド型のアプリのため、現場からでもオフィスでも請求業務が進められます。
請求書の記載ミスや記入漏れを防ぐ機能も充実しているため、特にインボイス制度対応が不安な方にも適しています。
業務を効率化したい方は、一度公式サイトをチェックして自社に合うツールかどうか検討してみてください。
屋根工事の請求書は、ただ金額を記載するだけの書類ではありません。
記載内容が正確かつ詳細であることは、顧客との信頼関係を築くうえでも大きな意味を持ちます。
請求書のチェックすべきポイントは多岐にわたりますが、テンプレートや業務支援ツールをうまく活用すれば、手間を減らしつつ正確に作成できます。
請求書は、事業者としての「信用を示す第一歩」です。細部まで気を配りながら、安心して取引を進められる体制を整えていきましょう。
記事監修:大﨑 志洸/株式会社Limited 取締役
兵庫県出身。施工実績は累計5,000件以上。
総工費10億円規模のプロジェクトに従事し、施工管理の実務経験を積む。
その後、商社の建設事業部にて総工費3億円規模のビル改修やオフィス・店舗内装を手掛け、同事業部の立ち上げを主導。
現在は、2024年2月に株式会社Limitedを代表の吉田と共同設立し、内装工事の受注に加え、施工管理の派遣・人材紹介業務に関するコンサルティング事業を展開している。
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