建築ソフトのおすすめは?CAD・BIM・業務管理まで種類別の選び方

建築ソフトのおすすめは?CAD・BIM・業務管理まで種類別の選び方

建築ソフトは大きく分類すると、図面や3Dを描く設計・CAD/BIM系、施主提案に使うパース・レンダリング系、そして見積から入出金までをまとめる業務管理系の3ジャンルです。
どれを選ぶべきかは、自社の課題が設計の効率化にあるのか、それとも見積や原価といった経営の可視化にあるのかによって変わってきます。

そこでこの記事では、工務店の担当者が判断材料にできるよう、3ジャンルの代表的な建築ソフトを公式情報にもとづいて比較し、選び方まで整理しました。

設計ソフトを取り上げた記事は数多くありますが、見積や原価を扱う業務管理ソフトまで横断して比べたものは意外と少ないものです。そのため後半では、見落とされがちなこの分野もあわせて掘り下げていきます。

 

【比較前に】建築ソフトにはどんな種類がある?

先ほど触れたとおり、建築ソフトは設計に使うCAD・BIM系、施主提案に使うパース・レンダリング系、そして見積から原価・請求・入出金までを扱う業務管理系の3つに大別できます。

まずは全体像をつかんでおきましょう。自社にいま足りていないのはどの分野なのかが、自然と見えてくるはずです。

ジャンル 主な用途 代表ソフト 費用感 向く規模
設計・CAD/BIM系 図面・3D・BIM設計 Jw_cad
AutoCAD
Revit
Archicad
ARCHITREND ZERO
GLOOBE
無料〜有料サブスク 個人〜大規模
建築パース・レンダリング系 施主提案・ビジュアル化 SketchUp
Twinmotion
D5 Render
無料〜年サブスク 個人〜中規模
建築業務の総合管理系 見積〜原価〜請求〜入出金の一元管理 アイピア
アーキLink
AnyONE
要問合せ(有料) 一人親方〜中小

 

設計・CAD/BIM系

図面や3Dモデルをつくるためのソフトです。無料で2D図面を描けるものから、3Dモデルに属性情報を持たせて設計から施工まで活用するBIMまで、その幅はかなり広いといえます。

たとえばJw_cadのような無料の2D CADなら導入コストを抑えられますし、RevitやArchicad、国産のARCHITREND ZERO・GLOOBEになると、3Dでの設計や申請対応まで担えます。

どれが合うかは、自社が手がける住宅の規模や、将来的にBIMへ移行するかどうかによって変わってきます。

建築パース・レンダリング系

設計データをもとに、写実的なCGパースや動画をつくるためのソフトです。施主への提案やプレゼンで説得力を高めたいときに活躍します。

一般的には、SketchUpなどでモデルを組み、そこにTwinmotionやD5 Renderで光や質感を加えて完成イメージに仕上げる、という流れで使われています。

実物に近いパースがあると施主とのイメージ共有がスムーズになり、打ち合わせの回数を減らす効果も見込めるでしょう。

建築業務の総合管理系

見積・原価・工程・請求・入出金など、設計以外の事務や経営にまつわる業務を一元管理するためのソフトです。導入すれば、利益率の把握や属人化の解消につながります。

紙やエクセルにバラバラと散らばっていた情報を一か所にまとめておけば、原価を確認しないまま工事が進んでしまったり、同じ情報を二度入力したりといったムダも防げるはずです。

具体的には、アイピアやアーキLink、AnyONEがこのジャンルにあたります。

設計・CAD/BIM系でおすすめの建築ソフトを比較

設計・CAD/BIM系は、無料で2D作図ができるものから本格的なBIMまでと幅が広く、自社の規模と目的に合わせて選ぶのが基本になります。

まずは下の表で、費用感と特徴をざっと見比べてみてください。

ソフト 種別 料金体系 無料版/体験版 対応OS 向く規模・用途
Jw_cad 2D汎用CAD 無料(フリーソフト) 本体すべて無料 Windows 個人〜小規模、2D作図
AutoCAD 2D/3D汎用CAD 有料サブスク 15日体験版 Windows / Mac 中〜大規模、互換性重視
Revit BIM 有料サブスク 30日体験版 Windows 中〜大規模、本格BIM
Archicad BIM 有料サブスク(Studio/Collaborate) 体験版あり Windows / Mac 個人事務所〜大規模、意匠BIM
ARCHITREND ZERO 国産3D建築CAD 購入+サポート(要問合せ) 体験版あり Windows 住宅設計(工務店・住宅会社)
GLOOBE 国産BIM 購入/使用権(要問合せ) 体験版あり Windows 全用途・全構造の建築設計、確認申請〜維持管理のBIM活用

Jw_cad

引用:Jw_cad

Jw_cadは、現役の建築士が開発したWindows向けの2次元汎用CADです。フリーソフトとして、全機能を無料で利用できます。

ただし、電話やWebでの手厚いサポートは用意されておらず、不明点は公式の掲示板でユーザー同士が解決する形になっています。

まずはコストをかけずに2D作図から始めたい、という工務店に向いた一本といえるでしょう。

AutoCAD

引用:AutoCAD

AutoCADは、オートデスクが手がける2D・3D対応の汎用CADで、業界の定番ともいえる存在です。AIを活用した機能や業種別のツールセットを備えており、データ互換性の高さから幅広い現場で使われてきました。

料金は有料のサブスクリプション制ですが、15日間の無償体験版が用意されているので、まずは使い勝手を試せます。

Revit

引用:Revit

Revitは、オートデスクが提供するBIMソフトです。建築・構造・設備の設計から、図面の作成・調整・管理までを一貫して行えるのが強みといえます。

3Dモデルに情報を持たせながら設計を進めるため、中規模以上で本格的にBIMへ取り組む際の有力な選択肢になるでしょう。

こちらも有料のサブスクリプション制で、30日間の体験版が用意されています。

Archicad

引用:Archicad

Archicadは、グラフィソフトが提供するBIMプラットフォームで、WindowsとMacのどちらにも対応しているのが特徴です。

プランは、小規模な設計事務所や個人に向いたArchicad Studioと、企業規模を問わず使えるArchicad Collaborateの2種類があり、自社の規模に応じて選べます。

ARCHITREND ZERO

ARCHITREND ZEROは、福井コンピュータアーキテクトが開発した純国産の3D建築CADです。間取りや屋根といった基本データから3Dモデルを生成し、各種図面や書類、CGパースまでを一気通貫で仕上げられます。

設計からプレゼン、各種申請、積算・見積、アフター管理までを幅広くカバーするため、住宅設計を主力とする工務店と相性のよいソフトです。

GLOOBE

引用:GLOOBE

GLOOBEも、同じく福井コンピュータアーキテクトが手がける国産BIMです。日本の設計手法や建築基準法にあわせて作られた日本発のシステムで、Jw_cadとの親和性が高く、特別な設定なしにすぐ始められる点が魅力といえます。

全用途・全構造に対応し、企画・基本・実施設計から確認申請、維持管理までをBIMでつなげられるため、CADからBIMへ本格的に移行したい工務店に向いています。

建築パース・レンダリング系でおすすめの建築ソフトを比較

パース・レンダリング系は、CADで作成したモデルを写実的なCGへと変換し、施主への提案力を高めてくれるソフトです。

ここでは、料金体系と無料で使える範囲、そして商用利用の条件を中心に比較してみましょう。

ソフト 料金体系 無料範囲 商用利用 特徴 CAD/BIM連携
SketchUp Freeプラン+Pro有料サブスク Web版が無料 無料版は非商用向け
(業務は有料プラン)
モデリング主体・直感操作 多数CADと連携(SKP)
Twinmotion 年間サブスク
(2024年に永久版終了)
年商100万ドル未満は無料版あり 条件付きで無料版も商用可 リアルタイム・テンプレ豊富 Archicad
Revit
Rhino
Navisworks
SketchUp ProとDirect Link
D5 Render 無料版+有料
(D5 Proは年払い月30ドル/年360ドル)
Free版あり Free版は非商用向け、商用はProが必要 レイトレで光表現に強い D5 LiveSync
D5 Syncで各種CAD連携

 

SketchUp

引用:SketchUp

SketchUpは、直感的な操作で3Dモデリングができるソフトで、無料のWeb版(SketchUp Free)と有料のSketchUp Proが用意されています。

無料のWeb版は非商用向けのため、業務で本格的に使うなら有料プランが前提になります。

多くのCADソフトと連携でき、このあと紹介するTwinmotionやD5 Renderと組み合わせてレンダリングする、というのが定番の使い方です。

Twinmotion

引用:Twinmotion

Twinmotionは、レンダリング結果をリアルタイムで確認できるビジュアライゼーションソフトです。もともとは買い切り型でしたが、2024年4月に永久ライセンスの販売が終了し、年間サブスクリプションへと移行しました。

年間収益が100万ドル未満であれば無料版を使えるうえ、一定の条件下なら商用利用も認められています。

SketchUp ProやRevit、Archicad、Rhino、NavisworksとはDirect Linkで連携できるため、設計データをそのまま活かせます。

D5 Render

引用:D5 Render

D5 Renderは、リアルタイムレイトレーシングに対応し、自然光や反射といった光の表現を得意とするレンダラーです。無料版も用意されていますが、こちらは非商用向けで、商用利用にはD5 Proが必要になります。

有料のD5 Proは、年払いで月あたり30ドル(年360ドル)という料金設定です。

D5 LiveSync(D5 Sync)で各種CADソフトと同期できるので、モデルを変更すれば結果に即座に反映されます。

【CADと一緒に使いやすい!】業務を総合的に管理できるソフトを比較

どれほど優れた設計ソフトやパースソフトを入れても、肝心の見積・原価・請求・入出金がバラバラのままでは、利益はなかなか手元に残りません。

その点、業務を総合的に管理するソフトはこれらの情報を一元化し、案件ごとの利益や進捗を見える化してくれます。

さらにCADから出力したデータを取り込んで見積書を作成できるような製品を選べば、設計から事務作業までを一本の流れでつなげられます。

ソフト 提供元 対象規模・業種 カバー範囲 提供形態 料金体系
アイピア 株式会社アイピア 工務店・リフォーム・建築業 顧客・見積・原価・工程・請求・入金/支払 クラウド(スマホ対応) 要問合せ(カスタマイズ可)
アーキLink 株式会社Archi Village 建設業・エクステリア業・工務店 案件・顧客・図面写真・帳票(見積/発注/請求/契約)・原価・入金、建材DB連携 クラウド(スマホ対応) 要問合せ
AnyONE エニワン株式会社 一人親方〜中小工務店・リフォーム会社 見積・工程・実行予算・発注・支払/請求・顧客(Exceに近い操作感) クラウド(Windows・スマホ対応) 要問合せ(無料トライアルあり)

 

アイピア

引用:アイピア

アイピアは、株式会社アイピアが提供する、リフォーム・建築業に特化した業務管理システムです。顧客・見積・原価・工程・請求・入金支払までをまとめて管理でき、クラウド型なのでスマホからも扱えます。

見積は階層化に対応しており、CADから書き出したエクセルを取り込んで作成することも可能です。

ただしCADとの連携は、あくまでエクセルを介した間接的な形にとどまる点に注意してください。

アーキLink

引用:アーキLink

アーキLinkは、株式会社Archi Villageが提供する、建設業やエクステリア業に向けたオールインワンの業務管理ツールです。

案件や顧客の情報に加え、図面・パース・仕様書を案件フォルダで一元管理・共有でき、見積・発注・請求・契約といった帳票の作成や経営分析にも対応しています。

加えて、自前のAIパース作成機能や建材データベースとの連携も備えており、提案力の強化という面に強みを持っています。

AnyONE

引用:AnyONE

AnyONEは、エニワン株式会社が提供する、工務店・リフォーム・建築会社向けの業務管理システムです。

見積・工程・実行予算・発注・支払請求・顧客管理までを一元化でき、見積はエクセルに近い操作感で扱えるのが持ち味です。

とりわけCAD連携が充実しており、マイホームデザイナーやARCHITREND、ウォークインホーム、ALTAといった主要CADソフトから書き出した見積データを取り込めます。

これにより、CADから積算、見積、実行予算、発注までを一連の流れでつなげられます。

自社に合う建築ソフトをどう選べばいい?

建築ソフトを選ぶうえで最初におこなうべきは、解決したい課題が設計の効率化なのか、それとも経営の可視化なのかを切り分けることです。

方向性が定まったら、既存データとの連携性や、無料ソフトならではの制約を一つずつ確認していきましょう。

導入目的を設計効率化か経営の可視化かで切り分ける

建築ソフトを選ぶ際には、何が目的かを最初に決めておきましょう。

図面作成やプレゼンのスピードを上げたいのであれば設計・CAD/BIM系やパース系が、見積や原価をきちんと把握して利益を守りたいのであれば業務管理系ソフトを選ぶべきです。

このように課題の種類が変われば、必要なソフトもおのずと変わってきます。

事前に何の業務に使うのか、どの部分を効率化したいかを考えることで、必要なツールを選べるようになるでしょう。

既存データ・他ソフトとの連携性

建築業ではさまざまなデータを保持していますが、そのデータを取り込めるかも重要です。また、すでに使っている建築系ソフトがあれば連携できるかどうかも必ずチェックしましょう。

いま使っているCADや見積データをそのまま活かせるかどうかは、導入後の手間を大きく左右するポイントになります。

たとえばCADの積算データを見積に取り込めるかどうかで、二重入力が必要になるかどうかが分かれてきます。

連携の可否や方法は製品ごとに異なるので、導入前に各社へ確認しておくと安心です。

無料ソフトの落とし穴

建築ソフトのなかには無料ソフトもありますが、コストが低い反面、サポートが薄い、商用利用が制限されているなどの欠点がある場合も多いです。

さらに、無料の設計ソフトだけでは、見積や原価、請求といった業務管理まではどうしてもカバーしきれません。

コストの安さだけに飛びつかず、運用体制や業務全体での費用対効果まで含めて見極めることが大切です。

工務店の業務をまるごと一元化するなら「AnyONE」

設計や事務の情報が部署ごと・担当者ごとに散らばっていると、利益の把握は遅れ、確認漏れや工期の遅延も起こりやすくなります。

AnyONEは、こうした工務店の業務をまるごと一元化し、CADとも連携できる業務管理システムです。

見積から施工管理・入出金までの一元管理

AnyONEは、見積・工程・実行予算・発注・支払請求・顧客管理までを一つのシステムでつないでくれます。

見積はエクセルに近い操作感で、過去データのコピーやエクセルインポートを使えば、作成にかかる時間もぐっと縮められるはずです。

さらにCADから書き出した見積データの取り込みにも対応しているため、設計から発注までの流れを途切れさせません。

案件・書類・スケジュールの可視化

顧客情報や工事履歴、図面写真、各種帳票、点検予定までをクラウドで一元管理でき、案件ごとの進捗や収支もひと目で見える化されます。

情報が個人ではなく会社の資産として共有されるので、担当者しか分からないといった属人化も防げます。

株式会社ベストインテリア様の導入事例

和歌山県橋本市で新築やリノベーション、不動産事業を手がける株式会社ベストインテリア様(屋号 Next Design Home)は、原価を確認しないまま工事を進めてしまい、完了後に利益が想定を下回るという悩みを抱えていました。

AnyONEの導入後は利益率をリアルタイムで把握できるようになり、それまで約15%だった水準が、最低でも20%を維持できるまでに改善しています。

結果として、会社全体で約5ポイント向上しました。

設計から経営の可視化までを一つにまとめたいとお考えなら、まずは資料請求や無料デモを通じて、自社の業務にどう馴染むかを確かめてみてください。

 

AnyONEで解決できること

詳しくは以下ページをご確認ください。

建築ソフトの比較に関するよくある質問

建築ソフトを比較するにあたってよくある質問をまとめました。

無料の建築ソフトだけで業務は回せますか?

2D図面を描くだけであれば、Jw_cadのような無料CADでも十分に対応できます。

ただし無料ソフトはサポートが限られており、見積・原価・請求といった業務管理までは手が届きません。

設計と業務管理では役割が異なるので、無料の設計ソフトとあわせて、業務を管理する仕組みを別に用意しておくのが現実的でしょう。

CADとBIMの違いは何ですか?

CADが主に線や形状で図面を描くツールであるのに対して、BIMは3Dモデルに部材や仕様、数量といった属性情報を持たせ、設計から施工、維持管理までを通して活用する仕組みを指します。

今回紹介したなかでは、RevitやArchicad、GLOOBEがBIMにあたります。

設計ソフトと業務管理ソフトは別々に導入すべきですか?

役割が異なるため、基本的には設計ソフトと業務管理ソフトを分けて導入するのが一般的です。

とはいえ、AnyONEのようにCADの見積データを取り込める業務管理システムを選べば、両者を連携させて二重入力を減らすこともできます。

まとめ

ここまで見てきたように、建築ソフトは設計・CAD/BIM系、パース・レンダリング系、業務管理系の3ジャンルに分かれ、それぞれ担う役割が違います。

設計を効率化したいのか、それとも見積や原価といった経営を可視化したいのか、その目的を最初に切り分けておくことこそ、失敗しないソフト選びの第一歩になります。
設計ソフトだけを導入しても、見積から入出金までの業務が分断されたままでは、なかなか利益は残りません。

その隙間を埋めてくれるのが、工務店の業務をまるごと一元化し、CADから出力したデータを取り込みできるAnyONEです。

実際の画面で見積から原価・入出金までの流れを体感いただけば導入のイメージも掴みやすいはずです。
まずはお気軽に無料デモをお試しください。操作感や自社業務との相性を確かめたうえで、導入をご検討いただけます。


監修:AnyONE編集部
AnyONE編集部は、建設業界向け業務支援システム「AnyONE」を運営する株式会社エニワンの編集チームです。
公的資料や業界情報をもとに、建設業に関する基礎知識や実務に役立つ情報を、わかりやすく整理・解説しています。


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