顧客満足度に影響を与える本質機能と表層機能

顧客満足度に影響を与える本質機能と表層機能

商品・サービスを提供するにあたり、重要となる顧客満足度。
「CS(Customer Satisfaction)」とも呼ばれます。
顧客の立場から商品・サービスを見つめなおし、満足してもらえるものを提供し続けることで、顧客創造につながるでしょう。

今回は、顧客満足度の仕組みや調査方法、注意点を紹介します。

顧客満足度の仕組み

顧客満足度は、顧客の期待を下回らないかどうかにかかっています。
簡単にいうと、顧客の期待通りもしくは期待以上の結果を残すと顧客は満足します。
一方で期待を下回ると不満足となり顧客満足度も低下してしまうでしょう。

これらの点から「それなら最初から期待されない方はいいのでは?」と考える人もいるかもしれませんが、期待値が低いと価格も低くなるため利益につながりません。

期待値の高い評判の工務店であれば多少費用が高くても依頼したいと思いますが、期待値の低い工務店から高額な見積もりを提示されると他の工務店を選ぶこととなるでしょう。

企業である以上は、顧客満足度だけでなく利益も追求しなければならないため、自社に対する期待値を高め、そのうえで期待通りもしくは期待以上の結果を残すことが顧客満足度を高め、利益をあげるうえでは重要です。
もちろん、期待値が大きい分ちょっとしたポイントで顧客の期待を下回り、顧客満足度が一気に低下する可能性もあります。

例えば、接客態度が悪い、問い合わせに対する折り返しの連絡が遅い、社内に清潔感がないといった点は重要なポイントです。

顧客満足度の指標

顧客満足度の指標は以下の3つです。

①要素別満足度
価格や顧客対応への満足度など、総合満足度に関わる部分的な満足度を測る指標

②属性別満足度
年齢や性別、家族構成など顧客自身の属性や、自社で設定した属性区分での満足度を測る指標

③他者推薦意向
他者に自社商品・サービスをどれほど勧めたいと思うかを測る指標

顧客満足度の調査方法

顧客満足度の調査方法は、以下の4つです。

● NPS(Net Promoter Score)
● CSI(Customer Satisfaction Index)
● JCSI(Japanese Customer Satisfaction Index)
● CES

NPS(Net Promoter Score)

NPSとは、顧客満足度を測るための指針の1つです。
「あなたは我が社の商品・サービスを友人に薦めますか?」という簡潔な質問に、11段階の評価で答えてもらうもの。

11段階の0~6を「批判的な立場」、7~8を「推奨も批判もしない受動的な立場」、9~10を「推奨する立場」として分類します。

NPSは、以下の計算式で算出します。
【推奨者の正味スコア(NSP) = 推奨者の割合(%) - 批判者の割合(%)】

例えば推奨者が15%、批判者が30%の場合はNPSは-15%となります。これは統一指標であるため、競合他社と比較して自社の商品・サービスがどのような位置にあるのかということを知れます。
簡単な質問であるため、SNSやアンケートで集計可能です。

CSI(Customer Satisfaction Index)

商品・サービスと関連性の高い以下5項目の質問に0〜100で点数をつけてもらい、その平均値で顧客満足度を測ります。

● 顧客期待値
● 顧客不満度
● 顧客忠実度
● 知覚品質
● 知覚値

JCSI(Japanese Customer Satisfaction Index)

JCSIは日本語に訳せば「日本版顧客満足度指数」です。
その名の通り、CSIを日本の産業に適した形にした調査方法。
まず、CSIの5項目に「推奨意思」を加えた6項目それぞれから4つほど質問をして、0〜100点で評価してもらい、その平均値を求めます。

そして、下記の計算式で満足度を算出します。
【JCSI=顧客による点数-事前の期待値】

CES(CustomerEffortScore)

商品・サービスを利用する際の負担について、7段階で評価します。
7段階の1〜2:負担が少ない
7段階の3〜5:どちらともいえない
7段階の6〜7:負担がある

ユーザーの回答から、自社の商品・サービスの課題を理解できるでしょう。

顧客満足度アンケート作成時の注意点

顧客満足度を測るために、顧客に対してアンケートを作成することもあります。
しかし、アンケート内容によっては顧客の真意を引き出しきれない場合も。
顧客に対するアンケートを作成するときに注意すべきポイントを紹介します。

解答を制限しない

質問に対して、いくつかの解答をあらかじめ用意してあてはまるものを選ばせる方式のものをよく見かけます。
この方式は便利なようですが、顧客の真意を隠してしまうおそれがあるのです。

「もしも」を避ける

「もし当社が◯◯を行った場合」、「当社の商品、サービスが◯◯となった場合」など、顧客が体験していないあやふやなシチュエーションを想定した質問は避けましょう。
実際の商品・サービスについて正確に解答してもらうことが大切です。

尺度を測るときは「どの程度」を使ってみる

顧客からの評価は気になるものですが、事細かな質問はアンケートそのものへの関心を失ってしまうおそれがあります。
顧客の主観的な尺度を引き出すために「当社の対応にどの程度ご満足いただけましたか」といった問いかけを使ってみましょう。

顧客満足度を高めるポイント

ここでは、顧客満足度を高めるための具体的なポイントを紹介します。

従業員の満足度を高める

顧客満足度を高めるためには、顧客と接することとなる従業員の満足度を高めることも大切です。
従業員が現在の職場に何かしらの不満を抱えていると、不満が接客態度や仕事ぶりにも現れる可能性があり、そこから顧客満足度の低下を引き起こします。
このような事態を避けるためには、従業員に対するヒアリングをおこない、必要に応じて待遇改善や社内環境の整備などを実施しましょう。
特に離職率が高い場合は、従業員が不満を抱えている可能性が高いと考えられるため、改善が必要です。
従業員が不満を抱えることなく、職場に満足できていれば、仕事に対する姿勢も前向きなものとなり、顧客の期待にしっかりと答えられるでしょう。

商品・サービスに対する期待値をあげる

商品・サービスに対して顧客が抱く期待値が高く、なおかつその期待に応えることができると顧客満足度は向上します。
そのため、自社に対する期待をあげることは顧客満足度の向上のためにも重要な要素だといえます。
期待値を上げる方法としては、顧客が「この企業は自信があるんだな」と感じられるような宣伝を行うことがあります。
ただし、宣伝文句だけで結果が伴わないと顧客満足度の低下につながるため、期待値をあげることと同時に自社の商品・サービス、技術の質も向上させなければなりません。

顧客管理をおこなう

顧客の期待値を高め、期待通りの結果を残すうえでは、顧客管理を通して顧客が何を求めているのか理解することが大切です。
顧客管理をするうえでは、顧客とのコミュニケーションを通して顧客の情報を収集しなければなりません。
また、展示場などを訪れた顧客に対してはアンケートを実施し回答内容を把握することも重要です。
集めた情報を紐づけて閲覧しやすい情報にすることで、適切な営業活動ができます。
名前や年齢、性別と言った基本的な属性はもちろん、職業や年収、家族構成、趣味・嗜好など顧客がどのような人なのか把握できるように情報を収集・管理しましょう。

顧客管理にはAnyONE

AnyONE公式サイト

顧客管理をおこなう場合、管理システムの導入がおすすめです。
ここでは、顧客管理におすすめのシステムとして「AnyONE」をご紹介します。
AnyONEは、工務店などの建築業での使用を想定して作られた業務管理システムです。
顧客情報はもちろん、工程管理や受発注管理、実行予算作成、見積書作成、日報作成など業務に伴い発生するあらゆる情報やデータの一元管理が可能となります。
パソコンはもちろんスマートフォンなどで使用できるアプリも用意されているため、出先や現場から顧客情報を確認することもできます。
情報を確認するためにわざわざ帰社する、同僚に電話やメールをするといった手間が省かれるため業務効率化にもつながるでしょう。
また、AnyONEにアップされた情報は即座にシステム上に反映されるため、リアルタイムでの情報共有が可能です。
エクセルによる管理だと、情報を更新してから共有までタイムラグが生じるケースもありますが、AnyONEであればそのような心配もありません。

まとめ

今回は、工務店と顧客満足度の関係について解説しました。
顧客満足度は「本質機能」と「表層機能」の2つで測ることができ、顧客満足度の低下は顧客離れやネガティブな評判の拡散につながります。
顧客満足度を向上させるためにも、顧客が何を求めているのか把握し、顧客の期待値を下回らないように注意することが大切です。
特に顧客管理を通して顧客情報を正確に把握することは顧客満足度向上に向けて重要なポイントとなるため、AnyONEのような業務管理システムの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
今回紹介したAnyONEの導入効果をストーリー(漫画)でわかりやすくまとめた資料をご用意しましたので、検討材料としてご活用ください。

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