顧客満足度はなぜ向上しない?工務店が抱える10の理由

顧客満足度はなぜ向上しない?工務店が抱える10の理由

商品やサービスをやり取りする以上、大切だと叫ばれ続けている「顧客満足度」ですが、すべての工務店で顧客満足度の向上が図られているわけではありません。
工務店が抱えているさまざまな理由によって、顧客満足度が向上しない、または向上させるための対策が取れないことも少なくありません。
今回は、顧客満足度が向上しない理由を10個挙げました。会社の事情はさまざまですが、自社が抱えている「顧客満足度が向上しない理由」について、いま一度考えてみましょう。

顧客満足度とは

顧客満足度とは、顧客が自社のサービスや商品にどのくらい満足したかを示す指標です。
英語だと「Customer Satisfaction」と表現されるため、「CS」と呼ばれることもあります。
顧客満足は、基本的に商品やサービスが顧客の期待を大きく上回っているときに発生するものです。
工務店であれば、「この会社に頼んでよかった」「予想以上に良い家を建ててもらった」といった時に顧客満足が発生すると考えてください。
以上の点から、顧客満足度を向上させたい場合は、まず顧客のニーズにしっかりと応えることが大切です。

工務店が直面している「顧客満足度が向上しない10の理由」

なぜ顧客満足度が向上しないのか理由を10点解説します。

①顧客満足度の向上が利益につながる確証を持てない

売り上げの増加が顧客満足度の向上によって起こったのか、競合他社やメディア等外的要因なのか、はたまた商品そのものの質が良いから起こったのかなど、売り上げの向上の根拠が予測できない場合です。
こういったときこそ顧客の声を聞くことや、競合他社の調査が重要になってきます。
調査結果と売り上げを照らし合わせ、経営状況を研究することが大切です。

②顧客満足に応えると、一時的な売り上げ下落が起こり得る

顧客のニーズに応えることで、一時的とはいえ会社全体の売り上げが落ち込んでしまうことが予想される場合です。
会社の経営方針にも関わることなので、全社レベルでの意識統一が必要になるでしょう。
経営者も社員も同じ目標のもとで動くことにより、一時的な売り上げの下落や長期的な見方への認識が変わってきます。

③顧客の要望より自社都合を優先するほうが利益につながる

「売り上げを上げる方法はあるが、それをおこなうと顧客から不満の声が上がるかもしれない」と、両天秤にかけてしまっている場合です。
現状と理想のギャップが大きく、妥協点やバランスのいいポイントを見つけられないことが原因といえます。
自社都合を優先した場合には、短期的な利益を得られたとしても長期的な利益を得られない可能性が考えられるため注意が必要です。

④やや強引な営業をしないと売上目標が達成できない

売り上げそのものが芳しくなく、「少し強気に営業をおこなわないと目標が達成できない!」と、やや追いつめられてしまっている場合です。
社員、経営者ともに視野が狭くなってしまっていることも考えられるので、経営コンサルタントのような第三者からの意見も参考にしてみましょう。

⑤顧客満足度と、社員自身の給与に関連性がない

顧客満足度を測る指針がなく、そのため顧客満足度が社員の給与に関係していない場合です。
会社の給与体制に起因する原因ですので、これは経営者側からの改善も必要です。
もちろん、社員側から「給与評価の指針の1つとして顧客満足度を取り入れてほしい」とはたらきかけることもできます。

⑥売り上げより顧客満足度の向上を優先するメリットを見いだせない

「顧客満足度が向上すれば、売り上げが上がるかもしれない」という情報と、現在見えている確かな売り上げの優先度で迷っている場合です。
会社の経営方針にもよりますが、経営者も社員も長期的な展望を意識したいものです。

⑦顧客満足度の向上のために必要な具体的な数字を提示できない

顧客満足度を向上させたほうが良いということはわかっていても、そのために必要な数字や行動指針を具体的に提示できない場合です。
こちらも「①顧客満足度の向上が利益につながる確証を持てない」と同じように、顧客の声や調査結果が必要になってきます。

⑧重要性を理解しているが、顧客満足のために動ける人員がいない

顧客満足度の重要さは理解しているものの、業務の都合や責任問題などで具体的な行動に向けて動き出す人員がいない場合です。
ただし、⑦を解決して具体的な数字を提示できれば、「では、どのように動き出せば良いのか」もおのずとわかってくるため、顧客満足度のために動ける人員が現れる可能性もあります。

⑨長期的に考えると利益につながるが、企業としてビジョンが見えない


10年、20年というスパンで考えると、顧客満足度は会社への大きなメリットとなりますが、経営者や社員が長期的な展望で会社をみることができない場合です。
こちらも「④やや強引な営業をしないと売上目標が達成できない」と同じように、経営コンサルタントのような第三者の視点が必要になるでしょう。
信頼できる第三者の助言を仰いでみてください。

⑩社員のモチベーションに顧客満足度が直結していない

社員のモチベーションが向上する要因に、顧客満足度が直結していない場合です。
こちらは社員の意識を変えていくことが最重要課題となっています。
「⑤顧客満足度と、社員自身の給与に関連性がない」のように社員のモチベーションが上がる動機になるような待遇も、ときには必要になるかもしれません。

工務店の現場で顧客満足度が低下する主な原因

現場で顧客満足度が低下する原因は、大きく以下の3つに分けられます。

・顧客自身の思い込みによるもの
・企業によるもの
・営業担当者によるもの

それぞれの原因について解説します。

顧客自身の思い込みによるもの

顧客自身が商品やサービスに対する勘違いをしているために顧客満足度が低下することがあります。
例えば、「担当者の説明をちゃんと聞いておらず、自分の思っていたものと異なるデザインとなってしまう」、「説明書を読まずに商品を使用して誤った使い方をしてしまう」といったイメージです。
このような場合、企業側に落ち度はありませんが、顧客満足度の低下を避けるためにも、丁寧に説明をする、商品のデザインをシンプルで扱いやすいものにするといった対策が必要となります。

企業によるもの

企業内での連携不足によって顧客に迷惑をかけてしまい、顧客満足度が低下する可能性があります。
例えば、顧客が問い合わせの電話をかけたものの、たらい回しにされてしまう、といったケースです。
また、商品の機能が多すぎる、操作しにくいなど、商品の作りが原因となって、「この商品は使いにくい」といった顧客の不満を生み出すケースもあるでしょう。
このようなトラブルを避けるためには、「問い合わせに対応する部署がどこなのか、社内で情報を共有しておく」、「可能な限りシンプルな商品作りを心がける」ことが大切です。

営業担当者によるもの

顧客と直接関わる営業担当者が原因となって顧客満足度が低下するケースもあります。
例えば、顧客からの問い合わせに対して、なかなか返信をしない、接客態度が悪い、といったことがきっかけとなります。
このような場合、営業担当者に対する教育が不十分かもしれず、教育体制の見直しが必要となるでしょう。
また、担当者がそもそも業務へのモチベーションを失っているケースもあるため、面談でコミュニケーションを取るなどしてください。

今日からできる顧客満足度を向上させるポイント

前述の事業戦略や経営方針についての課題は、全社で話し合い、打開策を固めていく必要があるでしょう。
一方、今日から現場でできる顧客満足度向上のポイントは、顧客の感じるマイナス部分を減らすことです。
具体的には、顧客に対する接客態度や振る舞いでマイナスを減らすことができるでしょう。
自社の状況に対して、以下の点をチェックしてみてください。

・ハキハキとした気持ちのいい挨拶ができているか
・敬語の使い方は間違っていないか
・専門用語などを使って説明していないか
・真摯な態度で接客できているか
・オフィスに清潔感はあるか

顧客が店舗やモデルハウスなどを訪れる際はもちろん、現場を視察する際などにも上記の点を心がけてください。
マイナスな部分が少しでもあると、顧客の期待を大きく上回ることは難しくなります。

顧客管理にはAnyONE

AnyONE公式サイト

顧客満足度を向上させるうえでは、顧客管理を適切におこなうことが大切です。
お客さまの属性やニーズ、来店状況、営業状況などを一言管理することで、顧客に応じた最適なアプローチが可能となり、顧客満足度向上にもつなげやすくなるでしょう。

AnyONEは、工務店での使用を想定して作られた業務管理システムです。
顧客情報の管理はもちろん、工程管理や見積書作成、受発注管理、実行予算作成などあらゆる業務に対応しています。

AnyONEでは、顧客の基本的な属性はもちろん、展示場への来場記録や来場時に回答したアンケートの結果などあらゆる情報が顧客情報に紐付けされています。
そのため、AnyONEをチェックすれば、顧客がどのような人なのか、把握することができます。
これによって営業担当者しか顧客のことを把握していない、といった属人化も防げるため、業務の引き継ぎもおこないやすいでしょう。

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