健康住宅作りとは?人生100年時代への備え、省エネ効果も

健康住宅作りとは?人生100年時代への備え、省エネ効果も

住宅には、健康被害につながるリスクが潜んでいます。
この記事では、住宅で起こりうる健康被害や病気の種類、健康住宅を建てるうえでのポイントなどについて解説します。

健康住宅は省エネ効果とも密接な関係にあるため、工務店は省エネ住宅を希望する人に合わせて健康住宅作りを提案することもできます。
そのため、健康住宅作りのポイントをおさえることは顧客獲得を目指すうえでも重要です。
健康住宅について知りたい工務店担当者は参考にしてください。

住宅で起こる健康・病気のリスク

住宅の状態や使用している建材などによっては、健康や病気のリスクを負うこともあります。
例えば、「化学物質が使われている建材で住宅を建設している」、「化学物質が含まれる家具を自宅で使用している」といった場合、化学物質による空気感染やアレルギー、食欲不振などにつながりかねません。

また、断熱性が低いために室内が寒く、健康被害や病気につながるケースもあるため注意しなければなりません。
例えば、寒いために風邪をひく、気管支炎を起こす、リビングとそれ以外の部屋で温度差があるためヒートショックを起こすといったこともあるでしょう。さらに、寒さによって結露が起こり、カビやダニが発生し、シックハウス症候群やアレルギーなどを引き起こす可能性も考えられます。
断熱性の低さは、冬の寒さだけでなく、夏の暑さにも悪影響を及ぼします。断熱性が低いと夏場に冷房を使用しても涼しくなりにくいため、熱中症などになる恐れもあるでしょう。

この他にも、室内に段差がある、手すりがない、階段が急など住宅の構造によって怪我をするケースも考えられます。

このように、住宅では身体的にも精神的にもさまざまな健康被害や病気を引き起こすリスクが存在します。

健康住宅と相性のいい省エネ

「省エネ住宅=環境問題の対策」というイメージを抱くかもしれませんが、健康との相性も優れています。
例えば、高断熱の住宅はさまざまな健康効果をもたらします。断熱性が低いと室温が低下し、血圧が上がるとされており、高齢者であるほど影響度は大きくなります。
一方で、高断熱の住宅であれば、室温低下による血圧上昇を防ぐことが可能です。

また、室温が低い場合、ヒートショックなどの入浴事故が高いとされる「熱め入浴(水温42度以上)」をする人が増えるとされています。住宅全体の断熱性を高めることで暖かさを確保することは省エネという観点だけでなく、健康面でも重要です。

【工務店】健康住宅を建てる工夫

「人生100年時代」といわれる現代では、健康で長生きするために健康住宅を望む顧客のニーズも高まりつつあるといえます。工務店側でも健康住宅に対応できるようにすることが大切です。
ここでは、健康住宅を建てる際の具体的なポイントについて解説します。

内装

健康住宅を建てる場合、内装には和紙や布を使用するようにしましょう。和紙や布は自然素材から作られており、有害物質が含まれていないためです。
安全性の高さに加え、和紙や布がもつ風合いは住宅に温かみを与えてくれるでしょう。

コスト面で優れている「ビニールクロス」を使用するケースもあるはずです。しかし、ビニールクロスには有害物質が含まれているだけでなく、カビが発生しやすいというデメリットがあります。
また、カビを防ぐために使用する防カビ剤にも有害物質が含まれているため、健康住宅を建てるうえでは使用を避けたほうがいいでしょう。

フローリング

フローリングに関しては、有害物質を含まない国産の無垢材の使用が健康住宅には適しています。
室内にいるときに人が吸い込む空気のほとんどは床から登ってくるもの。国産無垢材であれば、有害物質が無いため、床から登ってくる空気も安全だといえます。

薄い板を張り合わせた合板を使用するケースもありますが、合板には接着剤が使用されており、この接着剤に「ホルムアルデヒド」が含まれています。
ホルムアルデヒドは、粘膜を刺激する化学物質で、喉の渇きや痛み、鼻水、咳などにつながる恐れがあります。
特に背の小さいお子さんだと、地面と顔の距離が近いため、注意しなければなりません。

断熱材

健康住宅を建てるうえで、高断熱であることは重要ですが、断熱材に関しては、羊毛を使用した「ウールブレス」の使用が適しています。
ウールブレスは人体への影響が無いことに加え、調湿性能も備えているため、結露対策にもなります。

ガラスを使用し、断熱性の高さや低コストといった特長を持つ「グラスウール」もありますが、こちらは、有害物質を含んでいるとされているため注意が必要です。
また、グラスウールは、素材自体が重いため、隙間ができやすく結露が発生しやすくなる恐れもあります。
結露の発生は、カビの増殖につながり、場合によってはアレルギーの原因となるケースもあるため注意しなければなりません。

給水管

健康住宅を意識する場合、給水管は「塩化ビニール」を避け、「ステンレス」や「ポリエステル」を使用しましょう。
ステンレスの給水管は、施工時に接着剤などを使用しないため安全性を備えています。また、ポリエステルも人材への悪影響を及ぼさず、手頃な価格で使用できる便利な素材です。

一方で、塩化ビニールを使用した給水管は、可塑剤が使用されているケースがあります。
可塑剤には内分泌かく乱物質などが含まれていることもあるため、給水管を水が通過する際にそういった物質を含んでしまう可能性はゼロではありません。

構造材

構造材に関しては、フローリングと同じように国産の無垢材を使用しましょう。
日本の住宅はこれまで、コスト面で優れている外国産の木材や集成材が使用されてきましたが、資材によっては防腐剤や接着剤などの有害物質を含む材料が使用されているケースもあります。
そのため、シックハウス症候群など、健康被害につながる可能性を否定できません。

国産の無垢材には有害物質を含む材料が使用されていないことに加え、木が持つ精油はダニやカビの増殖を抑える役割もあるため、安心して使用できます。

健康住宅の管理にはAnyONE

AnyONE公式サイト
健康住宅を建てるにあたっては、資材を工夫することに加え、アフターメンテナンス業務をおこなうことで、顧客に長年にわたって健康な暮らしを送ってもらうことも大切です。
ここでは、健康住宅の管理に活用できるシステムである「AnyONE(エニワン)」をご紹介します。

AnyONEは、建設業での使用を想定して作られた業務管理システムです。
顧客管理アフター管理、建物の情報、見積書作成や工程表作成、受発注管理、入出金管理など、工務店で発生する業務には一通り対応しています。

AnyONEがあれば、住宅の点検や保証情報を一元管理することも可能です。
例えば、物件別に低点検の予定を設定しておく、保証内容を記録しておく、施工時の工事写真や図面データ、顧客からの要望などを記録することができます。
これらの情報は、AnyONEにアクセスできれば誰でも閲覧できるため、情報共有もスムーズにできるでしょう。
さらに、メンテナスの対応状況の記録もできるため、情報の可視化が可能となります。
過去のメンテナンス内容の記録や分析などにも対応しており、社内でメンテナンスの情報を蓄積していくことで、サービスの質を高めることもできるでしょう。

アフターメンテナンスの質を高めたい工務店の担当者は、アフターメンテナンスの概要や重要性、対応ポイントなどについて解説している記事もご覧ください。

また、アフターメンテナンスを含めた顧客管理の質を高めたい人は、顧客管理の概要や必要性、顧客管理を行うメリットについて解説している記事をご覧ください。

まとめ

今回は、住宅でおこる健康被害やリスク、健康住宅を建てる際のポイント、などについて解説しました。
使用する資材や建物の構造によっては住人の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
健康住宅に対する興味や関心を持っている人は多いため、工務店側でも使用する資材を工夫するなどして健康住宅の提案をできるようにすることが大切です。
また、AnyONEなどの業務管理システムを活用して、アフターメンテナンスまでしっかりとおこなうことも忘れてはなりません。

業務管理システムに興味のある人は、AnyONEとそれ以外の他社システムの機能比較をおこなっている以下のコンテンツもご覧ください。
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