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グリーンインフラは、自然が持っている機能や仕組みを社会資本に活用することで、自然生物や災害対策、地球温暖化における対応などに取り組む考え方です。
この記事では、グリーンインフラの概要やその必要性、取り組むことで得られるメリットなどについて解説します。
一見すると工務店の業務とは関係ない考え方に思えるかもしれませんが、グリーンインフラはSDGs達成のためにも、重要な役割を果たすなど、決して軽視できるものではありません。
グリーンインフラについて知りたい工務店経営者は参考にしてください。
INDEX
グリーンインフラとは、自然が持っている環境保全に役立つさまざまな機能や仕組みを社会資本の整備や土地の活用に積極的に取り入れていこうとする考え方です。
グリーンインフラは、グリーン社会の実現に向けて取り組まれているプロジェクトである「国土交通グリーンチャレンジ」における重点プロジェクトの一つとなっています。
グリーンインフラが社会資本に取り入れられることで、地域社会が抱える課題の解決や環境にも人にも優しい持続可能な地域づくりなどが可能となります。
建設業においても、グリーンインフラの取り組みを推進する傾向にあるため、工務店の担当者も理解しておくことが重要です。
グリーンインフラが必要な理由は、昨今の日本社会において、経済成長だけでなく、自然の豊かさや良好な環境、健康的な生活などを求める価値観が大きくなっているためです。
グリーンインフラに取り組むことで、日常生活のあらゆる場面で緑や水、動植物など人と自然が関わる機会が多くなると考えられます。
また、人口減少や少子高齢化による土地の利用方法の変化や気候変動による災害リスクの高まりに対応するためにも、グリーンインフラは必要不可欠です。
グリーンインフラによって社会資本を整備し、自然の持つさまざまな機能を日常生活に活用することで、安心して暮らせる地域づくりに取り組むことができるでしょう。
そのほかにも、2015年9月の国連総会採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」を達成するためにも、グリーンインフラは重要な役割を果たすため、その必要性はさらに高まっています。
グリーンインフラに取り組むことで得られる効果やメリットはさまざまです。
ここでは、具体的な効果・メリットを3つご紹介します。
グリーンインフラを整備することで、生き物に対する生育空間の提供など、環境の保護が可能となります。
人間の経済活動が活発化するのと反比例するように、自然の生き物はどんどんその居場所を奪われてきました。
このような生き物が生息できる環境作りが可能となる点は、グリーンインフラに取り組む大きなメリットです。
具体的な取り組みとしては、緑地を作ることで動植物の生育、生息場を作り出す、雨水の地下浸透をおこなうことで、湧き水や地下水の保全を確保する、雨水排水を湿地などで水質浄化するといったことが挙げられます。
社会資本の中に、きれいな土壌や河川などが存在することで、多種多様な生き物が生息することができるでしょう。
グリーンインフラの整備は、河川の氾濫や土砂災害といった各種自然災害への対策にもなります。
昨今の日本では、頻発する台風や豪雨被害、土砂災害、夏場の猛暑、地震など毎年のようにさまざまな自然災害が発生しています。
このような自然災害に対して、例えば、雨水を緑地に浸透させるようにすることで洪水を防止する、土砂や流木をせき止める施設を作って土石による被害を抑える、樹林により暴風を防ぐといった取り組みが可能です。
そのほかにも、田んぼの貯水機能を活用する「田んぼダム」や、マングローブ林と堤防を活用した津波被害の減少なども、グリーンインフラを活用した自然災害への対策だといえるでしょう。
自然災害による被害は決して小さくなく、頻発しているため、グリーンインフラを活用するメリットは非常に大きいといえます。
グリーンインフラは、地球温暖化対策としても活用可能です。
昨今では、ヒートアイランド現象によって都心部の気温が高くなっており、夏場には熱中症などで命の危険につながるケースも珍しくありません。
このような状況に対して、例えば植林に取り組むことで、CO2の吸収量が増える、温暖化対策とすることができます。
また、保水できる舗装を整備すれば、地面に吸収された水分を蒸発させ、気化熱を奪うことができるため、道路の表面温度を下げることが可能です。
このような舗装を施すことでヒートアイランド現象への対応もできます。
グリーンインフラに関しては、すでにさまざまな自治体や民間企業などで幅広い取り組みがおこなわれています。
例えば、東京の公園では、民間の再開発事業と都市公園整備が連携することで、魅力的な都市空間作りに取り組んでいます。
具体的には、建物の屋上の緑化やみどりの広場作り、遊歩道の整備などが挙げられます。
オフィス空間と自然環境の調和に取り組む事例も見られます。
実際に東京の都心にあるオフィス街に森を再現する、オープンエアで水や緑に囲まれた空間を作るなど、その取り組みの種類はさまざまです。
都市空間の快適な利活用を目的として、都市機能が集まっている街中で市街地の更新や公共施設の再編、都市の魅力向上・快適性向上につながるみどりの空間の早出など、民間企業と行政、地域住民などが協力して緑と水のネットワークづくりに取り組んでいる事例も見られます。
地方自治体の中には、廃道や区画整理によってグリーンインフラに取り組むケースもあります。
例えば、都心部における4車線の道路が廃道となったことで、そのスペースを活用して公園と一体化した広場を作ったケースもあります。
また、区画整理によってできた駅前のスペースを芝生公園とすることで、地域住民の活動拠点として使用している取り組みも見られるなど、グリーンインフラの事例は多種多様です。
今回は、グリーンインフラについて、その概要や必要性、グリーンインフラに取り組むことで得られる効果やメリット、具体的な事例などについて解説しました。
グリーンインフラは、自然が持っている機能や仕組みを社会資本に活用することで、自然生物や災害対策、地球温暖化における対応などに取り組む考え方のことです。
「持続可能な開発目標(SDGs)」を達成するためにも、重要な考えとなるため、企業でもグリーンインフラを理解することは非常に重要だといえます。
工務店に関係する部分でいうと、グリーンインフラを活用した地域における住宅の施工・管理や、グリーンインフラと同じく「国土交通グリーンチャレンジ」の重点プロジェクトの一つである「省エネ・再エネ拡大等につながるスマートで強靭なくらしとまちづくり」で省エネ住宅が必要となります。
グリーンインフラに取り組むためにも、AnyONEを活用して省エネ住宅の施工・管理を効率よくおこないましょう。
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