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建設DXの流れにおいて、帳票作成を電子化するために電子帳票システムが便利です。
工務店の業務において、見積書や請求書などの帳票作成は欠かせません。一方で、帳票の作成や管理をもっと効率よく行いたいと考えている方も多いでしょう。
この記事では、帳票作成や管理に活用できる「電子帳票システム」について、概要から具体的なメリットや機能などについて解説します。
また、工務店におすすめのツールも取り上げているため、工務店のマネジメント層や事務担当者の方は参考にしてみてください。
INDEX
電子帳票は、帳票を電子データにしたものです。そもそも帳票とは、請求書や契約書など事業を行う際に発生する書類のことを指しており、これらの帳票を電子データとして管理しているものが電子帳票となります。
また、電子帳票システムは、電子帳票の作成や管理ができるシステムです。作成・管理以外にも、ユーザー管理や帳票検索、自動送信などさまざまな機能を搭載しています。
なお、電子帳票を扱うにあたっては以下のような条件を満たしている必要があります。
●(従業員は)誰でも参照できる場所に電子データとして保管されている
●いつでも参照できる状態にある
●電子帳票別にアクセス権限を設定している
一部の人しか参照できない、好きなタイミングで参照できない、アクセス権限が適切に設定されていない電子帳票では、後述するような業務効率化を図ることもできません。
電子帳票システムとは
また、電子帳票システムは、電子帳票の作成や管理ができるシステムです。作成・管理以外にも、ユーザー管理や帳票検索、自動送信などさまざまな機能を搭載しています。
まず電子帳票を扱うためには、電子帳簿保存法の要件を満たしていなければなりません。
電子帳簿保存法には「真実性の確保」「可視性の確保」の2つが満たされなければならないと規定されています。
具体的には、記録が改ざんされていないことを確認できるかどうか、また誰でもアクセスできて視認や確認ができる状態かどうかが重要です。
電子帳票システムはログが残るため、保存した電子帳票の改ざんがあってもすぐに気づくことができ、またセキュリティによりアクセス制限もかけられます。また、システムへアクセスすればいつでも帳票の検索や確認が可能なため、上記要件を満たしているといえるでしょう。
電子帳票システムは、以下の種類があります。
⚫️帳票作成を得意とするシステム
⚫️取引先へ帳票送信が可能なシステム
⚫️他部署との連携がスムーズなシステム
電子帳票システムは帳票作成に特化したシステムと思われがちですが、取引先の情報を取り込み自動で電子メールで共有するシステム、また他部署へタイムリーに情報共有できるタイプのシステムもあります。
電子帳票の作成だけ電子化できれば良いのか、送付の手間を減らしたいのか、自社の部署内での共有を効率化したいのか目的に応じて種類を選びましょう。
電子帳票システムにはさまざまなメリットがあります。以下の表は帳票の作成・管理によく使われるエクセルと電子帳票システムのメリット・デメリットをまとめたものです。
電子帳票システムを導入すれば、業務効率がより向上するでしょう。ここでは、電子帳票システムのメリットについて解説します。
電子帳票システムを導入することで、帳票の作成や送信が簡単にできるようになり、帳票作成にかかる時間を削減できるため、業務効率化が期待できます。
例えば、システムによってはデータベースとの連携ができ、帳票作成の際にデータを1つ1つ入力する必要がありません。
また、これまでの帳票は作成後に印刷し押印したうえで、取引先に確認してもらうといった手間がかかっていましたが、システムを利用すればこちらも不要です。
さらに過去の膨大な帳票も検索機能を使えば一瞬で見つけられるため、帳票作成・管理の負担が大幅に軽減されるでしょう。
そのほかにも、電子帳票システムの中には自動送信設定ができるものもあり、一度送信先を設定すれば、自動的に帳票を送信してくれます。この機能によって宛先間違いや添付する帳票の間違いなども予防できます。
このように、電子帳票システムがあれば、さまざまな作業の手間が省かれます。浮いた時間は別の作業に充てられるため、さらに効率よく業務に取り組めるでしょう。
電子帳票システムの導入は、セキュリティ面でのメリットを得られます。
エクセルで作成した帳票の場合、印刷後保管する必要があります。しかし、保管すべき書類がどんどん溜まっていくため、管理がどうしても雑になってしまいがちです。印刷物が濡れる・破れるといった物理的破損の恐れもあるため、機密情報保護の観点から考えると望ましい状況とはいえないでしょう。
一方で電子帳票システムであれば、システム内での一元管理が可能となります。同じセキュリティ体制のもとで管理されるため、管理が雑になるようなことはありません。
また、アクセス権限も設定できるため、より安全な状態で機密情報の保護ができるでしょう。
先ほども触れていますが、紙の帳票の場合、エクセルで作成し印刷、その後押印し郵送する、といういくつかのステップが必要となります。取引先が帳票を確認するまでに時間がかかるため、自分たちの業務もスムーズに進みません。
一方で電子帳票システムであれば、インターネット上で帳票の送信ができるため、取引先にリアルタイムで確認してもらえます。業務のスピード感もアップするでしょう。
電子帳簿保存法が義務化され、さらに2023年10月からインボイス制度も開始しました。
電子帳票システムを導入すれば、インボイス制度に対応した請求書の発行や管理、また電子帳簿保存法の要件を満たした運用が可能です。
電子帳票システムはただ帳票の作成管理ができるだけでなく、電子印鑑の押印や帳票のデータ検索、帳票のメール・FAX送信などさまざまな機能を備えています。
電子帳票システムで作られた帳票は全て電子データ化され、システム上に保管されます。紙の帳票とは違って、データであるため保管スペースを確保する必要はなく、過去の帳票は検索で簡単に見つけられるなど、手間がかかりません。
電子帳票は、電子印鑑にも対応しているため、作成から取引先への送信まで全てインターネット上で完結させられます。
電子印鑑とは、インターネット上で取引する際に使用される印鑑で、会社印などの印鑑をデータ化したものです。これまでは、帳票を印刷し印鑑を押印していましたが、電子印鑑は印刷の必要がありません。また、電子印鑑を使用した書類は法的にも認められているため、安心して利用できます。
電子帳票システムには、基本的に検索機能がついているため、必要な帳票データはすぐに見つけられます。過去の帳票を参考に新しいものを作りたいときでも探す手間が省かれるためスムーズです。
また帳票の種類別、宛先別に区分けすることもできるため、より探しやすくなるでしょう。
電子帳票システムの中には、システムの画面上で帳票をそのままメールに添付し送信することができます。電子帳票を添付ファイルとして送信する、ダウンロードURLを共有するなど送信方法はさまざまですが、作成後スムーズに取引先に帳票の送信ができるでしょう。また、電子帳票のFAX送信に対応しているシステムもあります。
電子帳票システムの選び方
電子帳票システムを導入するにあたり、どのように選べば良いか迷う方もいるはずです。そのような方のために、電子帳票システムの選び方を紹介します。
電子帳票システムを選ぶ際は、業務範囲をよく検討しましょう。全社の帳票を一元管理したい場合は、業務範囲を限定せず工務店の業務を総合的に管理できるシステムがおすすめです。
システムの機能を確認し、発行できる帳票の種類を確認してから電子帳票システムを選びましょう。
電子帳票システムは、さまざまなフォーマットで出力する機能がついています。電子取引においてはPDFで出力して電子メールで送信することが多いですが、精査のためにExcelファイルやcsvに変換する場合もあるでしょう。
また、帳票システムで管理しているデータを既存システムと連携する場合も、エクセルファイルでの出力が役立ちます。自社で必要なフォーマットでの出力が可能かどうか確認してから、帳票システムを選んでください。
電子帳票システムを選ぶ際は、処理スピードも意識しましょう。あまりにシステムの動作が遅いと業務が滞ったり、現場社員のストレスになります。帳票の数が増えるほどシステム負荷は増えますが、一定のスピード以上で処理できるかどうか必ず無料版やトライアル期間中に確認しておきましょう。
電子帳票システムの導入を検討している方には、工務店の業務に特化したシステムであるAnyONEの利用がおすすめです。
AnyONEはこれまでに2,700社以上に導入された実績を持ち、大手企業や中小企業はもちろん一人親方まで利用できる利便性・拡張性の高さが特徴です。利用者からの意見を汲み取り数千回以上のアップデートを続けているため、これから先もさらに使いやすくなると予想されます。
見積書や実行予算の作成など、さまざまな帳票がエクセルのような操作感で簡単に作成可能です。帳票の書式変更やグラフの追加、縦書き・横書きの指定まで任意のデザインに変更できるため、取引先に応じた帳票作成もできるでしょう。
さらに、作成した電子帳票はエクセルやPDF形式にしてメール送信可能です。取引先をマスター登録しておけば、1クリックでの送信もできるため、大幅な業務効率化が期待できるでしょう。
なお、AnyONEの電子帳票作成・管理方法についてもチェックしておきましょう。
今回は、電子帳票システムの概要から利用するメリット、主な機能などについて解説しました。電子帳票システムは帳票作成が簡単にできるようになるほか、帳票管理のスペースも不要です。また、セキュリティ面での安全性も高いため、効率よく帳票管理を行いたい工務店は導入を検討してみてはいかがでしょうか。
以下の記事では、AnyONEを含めた各企業が提供するシステムの機能比較を行っています。どのような機能があり、どのような違いがあるのか気になる方はこちらもご覧ください。
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