【住宅業界】RPAで業務効率化!導入効果と活用例を紹介

【住宅業界】RPAで業務効率化!導入効果と活用例を紹介

近年、建設業界においてもIT化による業務改革がテーマとなっています。
いわゆる「建設DX(デジタルトランスフォーメーション)」のうち、重要な要素のひとつとして位置付けられているのが「RPA」です。

業務効率化に役立つツールとしてRPAが注目される一方で、実際の導入に際しては正しい知識を備える必要があります。
RPAの導入が業務効率化にもたらす効果と、具体的な活用例について解説します。

RPAとは

RPAとは

PAは「ロボティックプロセスオートメーション」の略です。
「コンピュータ上の業務プロセスを、ロボットによって自動化する」ということを意味します。
ロボットといっても、一般的にイメージされることの多い、手足が付いているような形のある機械ではありません。
ここでいうロボットは、コンピュータ上で働くソフトウェアによる自動化を意味します。

RPAは、コンピュータで行う業務の中でも、標準化されているプロセスを自動処理することによって、業務効率化に貢献します。

 RPAでできること・できないこと

RPAは便利なツールですが、けっして万能なツールではありません。
RPAには弱点も存在します。
以下、RPAでできること・できないことをご説明します。

RPAでできることは、
・手順が決まったルーティン業務
・文字や図形の認識
・情報収集の自動化
などです。

手順の決まったルーティン業務とは、あらかじめ手順やルールが決まっている発注・会計のデータ入力といった反復作業のことです。
文字や図形の認識とは、PC画面上の文字や図形を認識することを意味します。
情報収集の自動化とは、特定のキーワードや特定の条件(新しい物件など)に関連するインターネット上の情報を自動収集することも可能となります。

一方で、できないこととしては
・手順が決まっていない非定型業務
・状況判断や、属人的な判断を要する業務
などです。

手順が決まっていない非定型業務とは、一定の手順やルールが続かず、前提やルールが絶えず変化するような業務のことです。たとえば、お客様との打ち合わせや現場での監督・指揮では、臨機応変な対応を求められ、RTAでできることに限界があります。

 RPAの種類

RPAは、大別してふたつの種類があります。
「クラウド型」と「オンプレミス型」です。

「クラウド型」は、データをパソコンなどの機器の中ではなく、インターネット上に保存するタイプです。

保存されたデータはインターネット空間上に残るため、たとえ自社の機器が故障してしまったとしても、データは紛失を免れる、というメリットがあります。
災害リスクに注目が集まっている近年、重要性が高いデータを保護するために、クラウド型のシステムに移行する傾向が強まっています。

さらに、自社の中にデータ保存用のサーバをはじめたとした機器を抱える必要がない分、保管費用をはじめとしたコストがかからないというメリットもあります。

一方で「オンプレミス型」は、自社で自前のサーバやその他設備を保有し、データを自社内で蓄積するタイプです。

上記した安全性・コスト抑制などの効果がない代わりに、自社内の機能にあわせたカスタマイズを行えるなどのメリットがあります。

クラウド型とオンプレミス型について詳しく知りたい方は、工務店におすすめの業務支援システムの種類を解説している記事をご覧ください。

 AIとの違い

RPAはAI(人工知能)と混同されがちですが、まったくの別物です。
AIは学習機能があり、業務を重ねるごとに独自の判断を行うことが可能となります。
(なお、独自の判断を行えるからといって、判断が正しいとは限りません)

一方で、RPAは最初に設定したルールに基づいて業務を実行する機能です。
最初に設定したルールと異なる判断を行うことはありません。

したがって、AIのように「環境が変化しても、それまでに蓄積した情報をもとにして自動的に判断を下す」という機能については、RPAに期待すべきではありません。

とはいえ、最初に決めたルールに基づいて正確・効率的に業務を進めるうえでは、大きな効果を発揮します。

RPAの導入効果

RPAの導入効果

ここまで、RPAの基本的な仕組みについて触れてきました。
以下では、RPAを導入することによって得られる具体的なメリットについて説明します。

 ルーティンの効率化

あらかじめやることの決まっているルーティン作業をロボットが行うことで、労働者にかかる負荷を軽減することができます。
浮いた時間と労力の分、より創造性の高い業務に時間を回すことが可能となるでしょう。

 人件費の削減

RPAが繰り返し作業を代行することで、本来は繰り返し作業のために必要だった人員を減らし、人件費を削減することができます。

特に住宅業界においては紙媒体の資料が多いため、紙の資料に記載された数値の入力には手間がかかります。
紙媒体の資料をいちどPDF化したうえで、PDF化したデータをRPAによって読み取れば、人的エネルギーを大幅に削減することが可能となります。

 人的ミスの削減

人間が行えば一定の割合で発生する、人的ミスの問題を削減することも可能です。
上記したように、住宅業界においては紙媒体の資料が多いため、これらを入力してデータ化する過程で、入力ミスが生まれやすくなります。

したがって、RPAで代行可能なルーティン業務に関しては、可能な限りRPAで代替するほうがミスによる損失を抑えることができます。

住宅業界でのRPA活用例

住宅業界でのRPA活用例

RPAは住宅業界においても導入が進んでおり、すでに業務の活用に役立てられています。
ここでは、住宅業界におけるRPA活用の事例について説明します。

 営業関連業務

営業関連業務の中には、必ずしも営業マンが行う必要のない業務が多くあります。
たとえば、営業結果に関する書類の入力作業や、住宅展示会に関する資料の作成など、事務的な内容の業務です。
こういった作業をRPAが代替して行うようにすれば、入力ミスなどが減る効果に加えて、営業マンにとって本来の営業活動に割ける時間が多くなります。
したがって、コスト削減などの効果のみならず、売上向上を期待することができます。

 経理・会計業務

経理・会計業務はあらかじめ決められたルールに沿って行うため、RPA導入による業務の置き換えに適しています。
経理・会計業務は、一般的に作業量が膨大です。作業内容も単調な内容が多く、正確性も求められるため、人間の作業者にとって負荷が大きい領域です。

こういった背景があるため、RPAを導入することによって、作業効率化と正確性の向上に大きな効果を発揮します。

 人事業務

人事業務は、従業員の勤怠実績の収集・記録や、残業などの記録、さらにこれらの情報をベースとした給料の計算など、多岐にわたる業務をこなす必要があります。
また、従業員の入社年月日や住所、役職、配属部署などの記録も必要なうえ、これらに変更が生じた際の変更業務も、人員に負荷をかける要素となっています。

RPAの導入によってこれらを自動化することで、業務時間の削減を果たすことができるでしょう。

まとめ

RPAで業務効率化!

RPAの活用は、住宅業界においても大幅な業務削減に貢献しており、今後も導入を進める企業が増える見込みです。
人間にとっては面倒な作業を、RPAの導入によって自動化することで、業務の効率化を実現できます。
さらに、従業員はよりクリエイティブな業務に専念することが可能となります。

以上のように、RPAはコスト削減の効果だけでなく、売上への効果をはじめとした業績向上の効果が期待されています。

自社でルーティンワークの量が課題になっているならば、いちどRPA導入を検討してみるべきでしょう。

 

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