【建設業】法定福利費の算出方法とは?ざっくり費用を割り出す方法や書き方
工務店では、経営状況を判断したり、財務調査に用いるために工事台帳を利用します。
場合によっては、融資や集客にも活用することができ、工事台帳を作成するメリットは大きいでしょう。
今回は、工事台帳の重要性や作成方法、おすすめの専用ソフトについて解説します。
INDEX
工事台帳は、工務店業務にどのように関係するのか、その重要性について解説します。
「経営事項審査」とは、公共事業を依頼された建設業者が受ける必要のある審査です。
公共事業の発注機関は、建設業者に「客観的事項」と「主観的事項」、2つの観点から資格審査を行います。
経営事項審査では、審査に工事台帳を用います。
「税務調査」とは、主に税務署が工務店の経理の申告内容を帳簿などでチェックする調査手続きのことです。税務調査には、一般的な「任意調査」と脱税の疑いのある「強制調査」の2つがあります。
任意調査は、“任意”という名ではあるものの、基本的に調査を受けなければなりません。
税務調査時に、提出書類の一つとして工事台帳を準備しておくと、「工事の進捗や原価を記録・管理している」ことのアピール材料となるでしょう。
前項の「経営事項審査」以外にも、金融機関や士業者(税理士・社労士・行政書士など)から工事台帳の提出を求められることがあります。
工事台帳をスピーディに準備できると、一種の信用力となり評価されるでしょう。
小さなことの積み重ねによる信用で、金融機関から融資を受けやすくなったり、士業者からの顧客の紹介を受けることにもつながるでしょう。
工事台帳により原価管理などを行えていれば、工事ごとの利益率や収支状況を把握しやすくなります。
新たな見積り書の作成時にも、工事台帳は原価予測の面で役立ちます。
過去の記録も参考に、適切な原価予測を立てることができ、「見積り時と完工時の原価が大きくズレて、赤字になった」という原価割れを防ぐことができます。
現場ごとの利益率・収支状況を明らかにすることは、すなわち、工務店全体の経営状況の把握にもつながるでしょう。
また、経営改善や業務改善を希望する場合、第一ステップは自社の状況を把握することです。
住宅建築専門家が監修している「経営診断」では、営業や集客、粗利、マネジメントといった経営に関係する項目を分析できます。
わずか5分のチェックシート項目に答えるだけで経営状況を把握できるため、一度アクセスしてはいかがでしょうか。
実際に工事台帳を作成する場合は、エクセルで作成する方法とソフトで作成する方法があります。
それぞれのメリット・デメリットを理解したうえで、自社に適した方法で作成しましょう。
エクセルのシートを編集し、工事台帳を作成しましょう。
基本的に、縦軸に日付・工事名・仕入れ先・金額などの項目を設けます。
マスターシートを用意しておくと、工事名や仕入れ先を登録でき、効率化できるでしょう。
各シートでは工事現場ごとの管理を行い、別途、全体管理用のシートを設けることをおすすめします。
【エクセルで作成するメリット】
◎ オフィスシリーズの標準装備による導入コストの削減
◎ 学生時代から使っている人が多く、一般的に使い慣れている
◎ ファイルをメールやクラウド経由で共有・管理できる
◎ マクロや関数などでより効率化できる
◎ インターネットを介し、複数名が管理・編集できる
【エクセルで作成するデメリット】
☓ ファイル編集まで情報共有にタイムラグが生じる
☓ マクロや関数の設定ミスが起こりうる
☓ 扱うエクセルファイルの数が増えがちで管理に困る
☓ ファイルが作成者にしか読み解けなくなる(属人化しやすい)
また、エクセルで作成する場合は、テンプレートの利用をおすすめします。
エクセルで工事台帳を作成する方法について解説している記事で無料テンプレートをいくつか公開しているため、ダウンロードしてみてはいかがでしょうか。
工事台帳は、専用ソフトで作成することも可能です。
工事台帳作成ソフトには、「クラウド型」と「インストール型」の2種類が存在します。
クラウド型は、その名の通りクラウド(インターネット上にデータを保管する機能)で管理します。専用のアカウントを発行し、IDやパスワードを設定して利用できます。
【クラウド型のメリット】
◎ パソコンにソフトをダウンロードしなくて済む
◎ インターネット環境があれば、いつでもどこでも利用可能
◎ パソコンの他、タブレットやスマホからアクセス可能
インストール型は、パソコンにインストールして使用します。そのため、インストールしたパソコンのみで利用できます。
【インストール型のメリット】
◎ インターネット環境が不要
◎ パソコン本体があれば、いつでもどこでも利用可能
「エクセル」や「インストール型のソフト」でのデメリットを解消し、便利に工事台帳を効率的に作成するためにおすすめなのが、クラウド型ソフトの「AnyONE(エニワン)」です。
エニワンは、工務店に特化したクラウド型ソフトで、工事台帳作成以外にも「営業管理」「現場管理」「見積り作成」など、さまざまな機能を搭載しています。
工事台帳作成におけるメリットについて解説します。
AnyONEでは、工事現場で発生する材料費や労務費、外注費などを入力し、利益が分かるだけでなく、実行予算時と実際で、粗利のかい離を明らかにできます。
もし、粗利の解離が大きい場合には、その反省点を次回以降に活かすことができるでしょう。
しかも、これらの作成業務をボタン一つで行えます。
ITツールの苦手な方であっても、スムーズに工事台帳を作成することができるでしょう。
AnyONE内で作成した工事台帳は、エクセルファイルで出力することができます。
「社内のスタッフがエクセルに慣れている」「工事関係者がエクセルを希望している」といった場合には、エクセルファイルを出力して渡しましょう。
AnyONEでは、各種帳票などを自由にカスタマイズして、エクセルに出力できます。
具体的には、書式やデザイン、縦書き・横書きの変更といったカスタマイズを行えるため、自社独自の仕様で作成することができるでしょう。
工務店における工事台帳の重要性や作成方法について理解できましたか。
エクセルやソフトを利用して工事台帳は作成できますが、特に「クラウド型」のソフトをおすすめします。
しかし、ソフトはさまざまな企業がサービスを提供しているため、工務店の状況に応じて最適なソフトは異なります。
下記のページでは、自社の課題を解決できるソフトを検討していただくため、4社が提供する工務店業務効率化サービスの機能を比較しました。ぜひ一度ご覧ください。
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