工事(施工)写真の上手な撮り方、賢い管理・保管方法とは?

工事(施工)写真の上手な撮り方、賢い管理・保管方法とは?

現場作業においては、工事の進捗状況を確認するために施工写真を撮影する機会があります。一方で、現場が多くなると写真の数も多くなり管理が大変です。
この記事では、工務店の担当者に向けて、施工写真を管理する目的と効率的な管理方法、具体的な写真の撮り方について解説します。施工写真の管理に悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。

工事写真報告書_03

施工写真(工事写真)とは

施工写真(工事写真)とは

施工写真とは、工事が行われている期間中に撮影される写真のことです。工事写真と呼ばれることもあります。工事の全期間中に撮影されるため、各工事段階における進捗状況や経過を記録する役割を持っています。また、工事を進めていくと目視できなくなる箇所も出てきます。そういった箇所の記録を残しておくことで、後から確認が必要になった際に活用することもできます。

施工写真を管理・保管する目的

施工写真を管理・保管する目的

ここでは、施工写真を管理・保管する具体的な目的について解説します。施工写真を残しておくことによって、さまざまなものの確認に活用することができます。目的をしっかりと把握したうえで、こまめに施工写真を撮影しておくようにしましょう。

 工程記録

施工写真を管理することによって、工程の記録を残すことができます。各工事段階でどのような施工を行ったのか、写真に残すことによっていつでも確認することが可能です。また、万が一トラブルが発生した時でも、確認のための資料として参考にすることができます。

 使用材料の確認

工事でどのような材料を使用したのかということも写真に記録できます。資料として残しておけば、後に同じような工事を受注した時に参考にすることができるでしょう。

 施工後目視できない部分の確認

工事を進めていくと、資材などに隠れてしまい目視できない部分が出てきます。また、完工後になると、最初の方に施工した部分はほとんど見えないでしょう。施工写真を管理しておくことによって、目視できない部分の確認を行うことができます。

 適切な施工が行われたかの証拠

工事内容に関して、発注者から確認したいといわれることがあります。また、工事によっては、行政に対して工事の完了報告を行うケースもあります。

施工写真の管理・保管をきちんと行っていれば、上記のような場面で、写真を提示することができます。写真を提示することで、工事が正しく行われていたことを示すことができるため、発注者に対して安心感を与えられるほか、行政からの信頼を獲得することもできるでしょう。

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工事写真の上手な撮り方

施工写真を撮影するにあたっては、撮り方を把握しておくことが重要です。

以下のような撮影時のポイントを挙げられます。

  • 撮影計画を立てる
  • 5W1Hがわかるような構図にする
  • 黒板の内容がわかるように撮影する
  • 不要なものは映さない

 撮影計画を立てる

施工写真は思いつきで撮影できるものではありません。

撮影前には撮影計画を立て「どのタイミングで撮影するか」、「どの構図で撮影するか」決めておく必要があります。

例えば、コンクリートを打設すると、元の状態を確認することができないため、打設前のタイミングで撮影するように計画を立てなければなりません。

撮影は、どのタイミングでどのような写真を撮影するのか、抜け漏れがないように計画を立てることが大切です。

 5W1Hがわかるような構図にする

実際に撮影する際は、5W1Hがわかるような構図にする必要があります。

5W1Hの概要はそれぞれ以下の通りです。

  • Who(誰が):請負業者や立会者
  • When(いつ):施工時期
  • Where(どこで):工事場所
  • What(何を):工事名や工事種目
  • Why(なぜ):工事目的
  • How(どのように):施工方法

施工写真からこれらの情報もわかるようにしなければなりません。

 黒板の内容がわかるように撮影する

ただし、写真だけではこれらの情報を伝えきれないケースも多くなります。そのような場合は、黒板を使用して情報を補足します。

黒板を使用する際は、「文字をわかりやすく丁寧に書く」など、情報が正確に伝わるようにすることが大切です。

 不要なものは映さない

施工写真には不要な情報が写り込まないように注意しなければなりません。

撮影前には撮影の構図範囲内にゴミや障害物などがないかチェックし、必要に応じて掃除・整理整頓をしましょう。

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施工写真の管理・保管方法

施工写真の管理・保管方法

ここでは、施工写真を管理・保管する際の具体的な方法について解説します。いくら写真を撮影したとしても、管理が適切でなければうまく活用できません。また、工事が進むにつれて写真の数も増えてきます。そのため、いつ、どの段階の写真がどこにあるのかわかりやすいように管理することが重要です。ここでは、さまざまな管理方法を取り上げているため、ぜひ自社に適した方法を選んでみてください。

 紙面でのファイリング

写真の最も一般的な管理方法ともいえるものが、紙面でのファイリングです。印刷した写真をファイリングしていくというシンプルな管理方法です。一方で、写真の枚数が増えると、印刷する写真の数と紙面が膨大な数になってしまいます。紙面でファイリングする場合は、それを保管するためのスペースを確保しなければならない点に注意が必要です。

 エクセルで台帳作成

エクセルで台帳を作成し、台帳に施工写真を貼り付けるという管理方法もあります。この場合、デジタルカメラなどで撮影した施工写真をパソコンにアップロードしたうえで、エクセル台帳に貼り付けるという流れです。この方法であれば、紙面でのファイリングのように管理場所を確保する必要がなくなります。ただし、台帳を作成し、施工写真を貼り付ける作業は意外と手間がかかります。また、写真の枚数が増えると担当者の負担も大きくなるでしょう。

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 オンラインストレージ

オンラインストレージに写真をアップロードし、管理することもできます。施工写真は工事が進むにつれて枚数も多くなりますが、それらの写真データをパソコンやUSBメモリなどで管理していると、データの共有が難しいです。また、USBメモリの場合は紛失してしまう恐れもあるでしょう。
共有しやすいこと、紛失のリスクを抑えること、そして何よりも簡単に管理できることを考えると、オンラインストレージの活用がぴったりだといえます。オンラインストレージはオンライン上に写真をアップロードするだけなので、紙面やエクセルのように担当者の負担はほとんどありません。また、ストレージのID・パスワードを把握していれば、誰でもアクセスできるため、リアルタイムでの施工写真の共有も可能になります。

 アプリ

施工写真の撮影や管理に対応しているアプリがあるため、それらを利用することもおすすめです。専用アプリの場合、写真の自動仕分けや書類作成との連携に対応しているものもあります。そのため、写真の整理や管理、共有時の手間を省くこともできるでしょう。

 業務効率化ソフト

工務店の業務に対応している業務効率化ソフトでも、施工写真の管理が行える場合が多いです。業務効率化ソフトの場合、写真の管理だけでなく、工程表の作成や見積り作成など、工務店の幅広い業務に対応しているものもあるため、業務に関する情報の一元管理が可能です。
また、業務効率化ソフトによっては、アプリ版を提供しているケースもあるため、現場からスマートフォンで簡単に施工写真にアクセスすることもできます。業務効率化ソフトを利用することで、大幅な業務効率化を図ることができるでしょう。

施工写真の管理をはじめとした工務店の業務管理には、AnyONEがおすすめです。AnyONEでは、施工写真の保存フォルダを工事別、工程別に管理することができるほか、フォルダの階層をカスタマイズすることもできます。さらに、サイズの大きい写真はリサイズすることもできるため、データ量の圧縮も可能です。写真の保存は、ドラッグ&ドロップで簡単に行えるため、施工写真の管理を行う手間を大幅に省くことができます。

そのほかにも、施工写真にメモを残したり、コメントを書いたりすることもできます。さらに、コメントと合わせて施工写真を印刷することもできるため、発注主や行政への報告時の資料作成にも活用できるでしょう。

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まとめ

今回は、施工写真の概要から、写真を管理する目的、さらには具体的な管理方法などについて解説しました。施工写真は、現場の工程管理や工事の進行に伴い目視できなくなる部分の確認を行う際に必要不可欠なものです。
一方で、工程が進むにつれて、どうしても写真の枚数が増えてしまうため、管理方法には注意が必要です。オンラインストレージや工務店業務に対応している業務効率化ソフトなどの活用を検討してみてください。

なお、以下にAnyONE他社システムの機能を比較したコンテンツを用意しました。施工写真の管理をはじめとして、「管理システムではどのようなことができるのか知りたい」「各社の機能の違いについて知りたい」といった場合は、ぜひこちらも参考にしてください。

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