【2025年】施工管理者の役割と必要な資格を徹底解説!

【2025年】施工管理者の役割と必要な資格を徹底解説!

施工管理者とは、工事における「4大管理」と呼ばれる工程管理、品質管理、原価管理、安全管理を担う人材です。
この記事では、施工管理者の役割や仕事について解説します。また、施工管理者に欠かせない資格である「施工管理技士」の概要と種類、さらには受験資格などについても取り上げているので、ぜひ参考にしてみてください。

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施工管理者(施工管理技士)とは

施工管理者(施工管理技士)とは

施工管理者とは、工事における「4大管理」と呼ばれる工程管理、品質管理、原価管理、安全管理をおこなう人のことを指します。施工管理者として働くためには国家資格である「施工管理技士」の資格を取得する必要があります。

資格を取得すると、国土交通大臣から証明書が交付される仕組みです。施工管理技士には1級と2級があり、工事の規模によって工事の責任者となれる範囲が異なる点には注意が必要です。

1級では、特定建設業の「営業所ごとに置く専任の技術者」と現場に配置する「監理技術者」として認められます。
2級では、一般建設業の「営業ごとに置く専任の技術者」と「建設工事における主任技術者」として認めらます。

【建設】工程管理とは?目的や手段、おすすめのソフトを紹介

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施工管理技士の種類

施工管理技士の種類

先述の通り、施工管理技士には職種に応じてさまざまな種類があり、どの業種で働くかによって必要な資格は変わります。
例えば、建築現場なら、建築施工管理技士です。ここでは、それぞれの資格について解説します。

 建築施工管理技士

建築施工管理技士は、建築現場で必要となる施工管理技士の資格です。一般的に、家やビルなどの建物の工事に携わる方が取得します。
資格取得には、仮設工事や基礎工事から大工工事や左官工事といった、建築工事全般に関する知識や技術が必要です。
なお、1級と2級ではできることに以下のような違いがあります。

建築施工管理技士が管理できる建設工事【引用】建築施工管理技士-CIC 日本建設情報センター

 土木施工管理技士

土木施工管理技士は、土木工事で必要となる施工管理技士資格です。土木施工管理技士の資格所有者は、下記の土木工事の工事現場において、施工計画作成や4大管理などをおこないます。

・道路
・河川
・橋
・上下水道
・ダム

上記のインフラは、人々の日常生活に欠かせないものです。特に近年では地震や台風といった災害、老朽化などへの対応が求められるケースも多いため、資格所有者に対するニーズは高まっています。

土木施工管理技士1級と2級でできることの違いは、塗装工事業に関する業務を担当できるかどうかのみです。

土木施工管理技士と建設業の許可業種【引用】土木施工管理技士-CIC 日本建設情報センター

 電気工事施工管理技士

電気工事施工管理技士は、電気工事の現場で、計画・管理・指導などを担う資格です。具体的には、電気工学や電気法規などの知識に基づいて、住宅やマンション、商業施設といった建築物の照明や配線、送電設備などの施工管理をおこないます。

 管工事施工管理技士

管工事施工管理技士は、ガスの配管工事や水道配管工事、空調設備に欠かせないダクト工事など各種管工事の施工管理をおこなえる資格です。
上下水道施設なども管工事の一種と考える人もいるかもしれませんが、公の施設の管工事は水道施設工事と呼ばれており、別のものとして扱われています。
管工事施工管理技士の資格を所有している方は、住宅やマンションなど一般の施設の管工事をおこないます。

 電気通信工事施工管理技士

電気通信工事施工管理技士は、電気通信工事現場で必要となる資格です。電気通信工事とは、携帯電話や固定電話、インターネットといった通信機器をつなぐ工事のことです。具体的には、有線・無線LANやサーバーの設置などが当てはまります。

この資格は、インターネットやモバイルネットワークが拡大したことによって、2019年に新設したばかりの資格です。「電気工事施工管理技士」と混同してしまいそうですが、それぞれの工事で扱う電力や、使用する配線、材料も異なります。片方の資格があればもう片方の現場の施工管理ができるわけではありません。

 造園施工管理技士

造園施工管理技士は、公園や庭園、道路の緑化といった造園工事の施工管理をおこなえる資格です。
具体的には、公園や学校、マンション、ビルの屋上、遊園地などさまざまな現場を挙げられます。
資格取得者は、土木業や造園業のほか、ガーデンデザイナーや庭師として独立して活動する人もいます。

 建設機械施工技士

建設機械施工技士は、ブルドーザーやショベル、ロードローラーといった機械を使用した工事の施工管理をおこなえる資格です。資格を取得すると、施工管理の他にも「特定自主検査員」の資格も取得できるため、建設機械を自身で検査することも可能です。

施工管理技士受験資格と取得効果

施工管理技士受験資格と取得効果

ここでは、建築施工管理技士を例に受験資格について解説します。また、施工管理技士になることで何ができるのかについても説明しているため、参考にしてください。

なお、建設業法の改正に伴い、令和3年度から施工管理技士技術検定の制度が変わりました。

これまでの学科試験は「第一次検定」に、実地試験は「第二次検定」と名称が変わっています。また第一次検定に合格すると、国家資格の「施工管理技士補」という称号を生涯にわたって付与されます。

1級と2級の技師補の役割はそれぞれ異なるため、注意しましょう。
1級技師補は、監理技術者の補佐とすることで、監理技術者配置義務が緩和され、1人の監理技術者が2現場の兼任が可能となります。
2級技師補には、実務上のメリットはありません。しかし経営審査事項で加点されるため会社にメリットがあります。

 学歴と実務経験年数

施工管理技士の受験資格は学歴やこれまでの実務経験年数によって変わります。場合によっては受験資格の免除を受けることも可能です。1級建築工事施工管理技士の取得を目指す場合、一次検定・二次検定を受験できる人は下記を参照してください。

■学科試験

1級 建築施工管理技術検定

【引用】1級 建築施工管理技術検定のご案内-一般財団法人 建設業振興基金 施工管理技術検定

1級の場合、一次検定を経て二次検定を受験するという流れです。ただし、1級建築士の取得者に関しては、一次検定の受験資格さえあれば実地試験を受験することができます。

また、令和3年度以降に一次検定に合格した人は、合格が生涯有効となったため、二次検定受験時の有効期間や受験回数に制約がありません。そのため、一次検定合格後、しばらく時間を置いてから二次検定を受験することも可能です。

2級建築施工管理技士に関しては、試験の受け方が以下のような3種類に分けられます。

・一次検定・二次検定を両方受験する人

・一次検定のみ受験できる人

・二次検定のみ受験できる人

それぞれ受験できる人の条件は、下記の通りです。

2級 建築施工管理技術検定

【引用】2級 建築施工管理技術検定のご案内-一般財団法人 建設業振興基金 施工管理技術検定

 施工管理技士取得の効果

施工管理技士の資格を取得すると、以下3つの効果があります。

・専任の技術者になれる
「特定建設業」もしくは「一般建設業」の建設業者は、法律によって各営業所に専任の技術者を配置しなければいけない決まりになっています。特定建設業の場合は1級のみ、一般建設業なら1級もしくは2級を持っている人を配置することができます。

・監理技術者・主任技術者になれる
各現場には監理技術者・主任技術者の配置が必要です。1級を持っていれば、監理技術者に、2級であれば主任技術者になることが可能です。企業によっては、監理技術者や主任技術者になることで、資格所有者の収入がアップするケースもあるでしょう。

・経営事項審査の際に企業の得点として加算される
経営事項審査とは、法律によって規定されている建設業者が受けなければいけない審査のことです。施工管理技士がいる場合、この経営事項審査において有資格者が企業の特典としてカウントされます。つまり、審査において企業がより高い評価を受けることができるというわけです。

このように、施工管理技士の資格を取得することで、様々な効果が得られます。営業所や現場、さらには企業全体から求められる存在だといえるでしょう。

施工管理技士の合格率

令和3年6月に実施された1級建築施工管理技士の第一次検定では、受験者数22,277名に対して合格者数は8,025名で合格率は36.0%でした。
令和3年2月に実施された実地検定(現在の第二次検定)では、受験者数16,946名に対して合格者数は6,898名で合格率は40.7%でした。

施工管理技士の合格率
【参考】一般社団法人 建設業振興基金

ちなみに、令和 2 年11月に実施された2級の実地試験は「建築」「躯体」「仕上げ」の3種目合計で11,484 名が受験し、合格者数は6,541名、合格率は56.7%でした。

1級では半数以上が不合格となるなど、難易度は高いといえます。
また、2級は合格率こそ5割を超えていますが、決して簡単に合格できるというものではありません。

資格の難易度

施工管理技士は、職種によって試験が異なりますが、いずれの職種においても試験範囲は広範に渡ります。

材料や機械に関する基本的な知識のほか、工事に関する技術的な知識、さらには工事をおこなうにあたり遵守しなければいけない法律に関する知識などが取り上げられるため、しっかり勉強していないと合格は難しいでしょう。

実際に、過去の各施工管理技士の試験では、合格率50%を下回るケースも少なくありません。実地の合格率が20%台の年もありました。

【参考】日本建設情報センター

まとめ

施工管理者の仕事内容は工程管理・品質管理・原価管理・安全管理と多岐に渡ります。そのため、仕事を進めるにあたっては効率化をすることがポイントとなります。
施工管理の業務をスムーズに行うには、業務効率化システムの導入がおすすめです。特にAnyONEは、工程表の作成や原価管理などをソフト1つで行うことができます。

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